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淡路島一周歩きの旅!〜後編〜
● 2005年11月19日(土) くもりときどきはれ 兵庫県洲本市〜兵庫県淡路町 46,014歩

旅の目的

今回はズバリ、「淡路島一周を終わらすこと」。
今回は歩く距離が短いため、気を抜かず、最後まで「楽しむこと」を忘れないこと。

11月の中旬以降に旅するのははじめてなので、「寒いときの旅」を1つの経験として持っておきたい、というのも目標の1つ。



左は車道、右は海。唯一路肩が広かった場所が、コレ。
寒くなくとも、腰を降ろして休憩する場所がないのだ!


車道続きの道に、突然あらわれた絶景ポイント。しかし前後に
お店や民家がなく、これだけきれいでも、まったく人がいない。


国道から1本離れた住宅街。どこにでもある路地の風景
だが、廃屋が多い。過疎の一環か、バブル崩壊の傷跡か。


国道沿いの床屋前。味のあるつなぎを着て車を修理している
と思いきや、実はこれハリボテ。こういうオブジェ、大好き!


ゴールである岩屋までの、長い長い道のり。街灯が少なく、
すれ違うのは車のみ。精神修行以外の何ものでもない。
寒い。
布団を深くかぶっていても、朝の冷え込みが十分伝わってくる。
そういえば、昨夜見た天気予報では、冬型の気圧配置になるとか言ってたもんな。

なんでこんな日に、旅立たなくてはいけないの?


こんな追い込まれた状況になって旅をするには、理由がある。
今年はじめた「淡路島一周歩きの旅」を、年内に終わりたかったのに、まだ終わっていないためだ。
それに気がついたのが、よりによって秋も肌寒いこの時期。

「変にこだわり持たんと、年明けてあったかなってからでもええやん」とも思うのだが、そうふっきれない自分の性格が、邪魔をしてくれるのだ。


午前8時、荷物をまとめて出発。
今回は、今までの歩き旅とはやや荷物の内容が違う。
寒いし、野宿ともなればシャレにならないので、着る物をたくさん詰め込んだ。
その代わり、給水の頻度が夏より格段に下がることが見込まれるので、ペットボトルは500mlを1本だけにした。

上記2点を念頭に荷物を用意したのだが、意外に軽くなった。
着る物よりも、水分のほうが重いようだ。


今回の旅は、1泊2日の予定。
そのため、テントとシュラフを持参することにした。
ただしこれらは、あくまで保険。
これらは今の寒い時期に対応したものではないので、これで野宿しても生命の保証がない。
久しぶりに、宿を見つける旅にしよう。


午前11時、前回旅を終えた、洲本市のバスターミナルへ到着。
寒い!
バスから一歩出るだけで、心も体も一気に冷えてしまう。
こんな寒い中、ホンマ2日歩くの?

本当に気分が萎(な)えてしまったが、まさかここまで用意して、引き返すわけにも行かない。
とりあえず、歩くことにした。


午前中は、断崖の脇を通る国道。
国道といっても、歩道がまったく整備されておらず、わずかな路肩を歩くしかない。
よりによって交通量が多く、車に気をつけないといけないため、非常に歩きづらい。

道の右側には、青い海が広がる。
非常にきれいだ。
きれいであるが、どこかさびしい。
夏に海を見ると、ただならぬエネルギーをビンビン感じるのだが、目の前の海からはむしろ静寂しか伝わって来ない。
季節が違うだけで、こうも感じ方が違うものなのか。

それよりも、めっちゃくちゃ寒い!
よりによって風が強いため、いやおうなしに肌が刺激される。
特に耳などは、痛くてちぎれそうだ。


通常なら1時間ごとに休憩するのだが、出発してからは2時間歩き続けた。
止まると、寒いからだ。

昼食は、普段なら迷わずコンビニへ行くのだが、あえて外食店を探した。
止まって食べると、寒いからだ。


目にとまったラーメン屋で昼食を済ませて、すぐさま出発。
昼からは、淡路島でおそらくナンバーワンの繁華街、津名町の街路を歩いた。

いつも旅のときは半パンをはくのだが、今回は寒いのでジーパン。
ジーパンで街路を歩くと、旅というより、ちょっと長めの散歩という気分になってしまう。


ただの散歩になっては面白くないので、ちょくちょく裏道を歩いた。
今までの淡路島のイメージとは違い、家がけっこう密集している。

一見健康的な住宅時である。
しかしよくよく見ると、廃屋の多いことに気がつく。
家の前に植木鉢を置きっ放しで、家に誰も住んでないなんてことが多い。
これこそ、夏から見てきた、淡路島の“現状”だ。


「ゆっくり楽しむ」ことを朝から心がけていたのだが、徐々に「今日中に家帰ったろう」という気持ちが強くなってきた。
ゆっくりしようにも、止まると寒いので、歩き続けるしかないのだ。
外が暗くなってからも歩くのなら、午後8時くらいには帰りのフェリーに乗れそうだ。

気がつけば、今日中に帰ることを固く心に決めていた。


やがて、夕暮れ。
空が分単位で暗くなる。
いつもなら、このように日が暮れると気分がぐっと落ちるのだが、それがない。
「家へ帰れる」という目的のおかげだろうか?

あたりが闇に閉ざされても、2時間歩き続けた。
暗いと、時間が長く感じるので、ツライ。
また、寒さが尋常ではなく、持って来た服を着こんでも、まだ寒い。
こりゃあ、野宿を決断しなくて正解だったな。


長く、暗く、風景のない道を越え、ようやくフェリー乗り場へ到着。
コンビニで晩飯を買い、フェリーでたいらげ、旅終了。
これにて、淡路島一周完了。

もうこんな寒い時期に、旅なんてしないからな!


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