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ママチャリしまなみ海道周遊    【4日目】
● 2006年5月6日(土) くもりのち雨 広島県因島市〜愛媛県東予市 132.2km



柑橘系の土産屋がやたら並ぶ、生口島。写真の店は
ポルノグラフティをやたらプッシュ。ファンにはたまらんだろう。


坑道ではありません。れっきとした現役のトンネルです。
車の少ない高根島だからこそできる、貴重な財産だ。



多々良大橋を渡る小学生は、みんなあいさつしてくれた。
あいさつさえしておけば、30歳までは無難に世間渡れるぞ。



思わず目を疑うほど、細く高所にあるスロープ。あれをホンマに
渡るのかと、一瞬躊躇(ちゅうちょ)する。渡ると意外と怖くない。



最後の砦にふさわしい、全長4キロの来島海峡大橋。
歩いて1時間だ。当然歩いている人いた。すごい!
東予港と新居浜東港

本文ではやや字足らずな感じなので、補足。

愛媛から大阪へ向かうには、「東予港」、または「新居浜東港」から出るフェリーを使う。
東予港より東へ20キロほど進んだところに、新居浜東港がある。
フェリーは新居浜→東予→大阪という航路である。
20キロも余分に走ってまで新居浜へ行きたかったのは、新居浜で乗ると客が少ないため、ザコ寝するのにいい場所がとれるからだ。

ちなみに、大阪に近いのは東予より新居浜。
なぜ東予→新居浜→大阪ではないのか、未だ疑問である。



雨が降り出す直前に、ようやく着いた東予港。ここで
コンブさんの手料理をいただく。アバンチュールなひととき。


乗船直前、意外に自転車旅人の多さに気がつく。みんな
技術的な話で盛り上がるが、ママチャリの僕にはサッパリ。
突然の爆発音で、目が覚めた。
午前4時。
何事かと思ったら、外で若者たちが花火をやっている。

ちなみに昨夜は午後9時に一旦眠ったのだが、その1時間後くらいから、車から爆音とも呼べるほど大音量の音楽が流れ、ほとんど眠れなかった。
いくら大きめの公園とはいえ、少し離れたところには、住宅がある。
若者の常識レベルに、愕然とした。
怒りを通り越して、心の底から呆れ返ってしまった。


いち早く立ち去りたかったが、外が寒いので、騒音をガマンしつつテントで待機。
ようやく出発したのは、午前6時半。

朝は天気が良かったのだが、若者たちのおかげで、とにかく不機嫌。
朝イチに自転車で走るときほどすがすがしいものはないのに、非常に迷惑な話だ。
ここにきて、一気に怒りがこみ上げてきた。
同情できないくらい、不幸になってくれ!


1時間もしないうちに、「生口島」へ渡る橋へ差し掛かった。
この橋は車道と自転車道が並行しており、比較的短く、やや古さを感じる。
とはいえ、やはり海上からの風景はきれいで、ひとときの心地よさを覚えた。

生口島は、町そのものがまだ眠っている。
非常に閑静である。
道沿いに、やたらと柑橘系の店が並んでいることが、印象的である。

島を4分の3ほど進んだところで、黄色い橋が架かっていた。
渡った先は、ここもしまなみ海道の進路ではない「高根島」だ。

島は民家がまばら。
それより目につくのが、みかん畑の多さ。
島一面がみかん畑じゃないか、と疑いたくなるほど。

しかも、海沿いに背の高い木が生えていて、みかん畑の防風林となっている。
そんな風景が、絶え間なく続く。
ふと昔読んだマンガを思い出しながら、この「みかん道」をきまぐれに走った。
30歳前後にしかわからないネタでごめん。

再度生口島へ戻り、周遊。
島を一周してから、さらに次の島へ向かうわけだから、実質島を一周半しなければならない。
というわけで、一周が終了してからは、さっき通った道を走った。
さっきは眠っていた町が目覚めていたため、少し風景が違って見えた。


続いて、しまなみ海道の離島で最も大きな「大三島」へ架かる、多々良大橋。
ここも自動車道と自転車道が並行している。
ここでは特に小学生と思われる子ども達と、ひんぱんにすれ違う。
子どもは決まって、あいさつしてくる。
すれ違う人にあいさつするかどうか躊躇(ちゅうちょ)しまくる自分が、少し恥ずかしく思えた。


大三島へ到着。
旅の目的からいうと、ここも自転車で一周したいところ。
しかし天気の都合で、今日中には大阪行きのフェリーへ乗らないといけない。
ということで、ここは一周をパス。
そのため、残念ながら島の印象を感じ取ることができない。


大三島を素通りして、続いて「伯方島」へ。
ここは塩で有名だ。
有名というか、少なくとも僕の脳では「伯方=塩」という方程式が成立している。

が、塩田らしき場所がない。
それどころか、塩を土産にしている旗とか、「塩の町」とかいう看板とかがなく、脳内の方程式はことごとく崩壊された。

島は集落が続いていて、比較的栄えている。
コンビニらしきスーパーが見え、空腹感があったので、ここで休憩がてら昼食をとった。

昼食をとりつつも、先ほどから見る見る厚くなる雲が気になった。
風も強く、冷たくなってきている。
今までの経験から行くと、今日中には間違いなく降るな。


休憩もそこそこに、再出発。
次に渡った最後の離島「大島」も、広いためパス。
広いというより何より、天気が心配なので、先へ進まざるを得ない。

この島から今治へ架かる橋「来島海峡大橋」が、今回最後の橋となる。
この橋がまた長く、約4キロもある。
さすがに今まで渡った橋とは比べ物にならないほど、雄大である。

橋への上り坂も、実に長く立体的である。
ものすごくループしていて、ジェットコースターのレールさながらの形状をしている。
今までいろんな上り坂を自転車で走ったが、これほど印象的な坂はない。

橋は、やや自転車道が狭い。
人が多いのだから、もっと拡張してもいいものだが。

景色は、期待どおりきれいである。
しかしあまりに長く、風景がなかなか変わらないため、正直半分くらい行ったところで飽きた。
途中「馬島」という小さい島に降りれたようだが、当然これもパス。


今治へ到着。
さて、ますます天気が悪化している。
これはもう、急ぐしかない!
ここからは風景を楽しむ余裕もなく、ただ黙々と走った。

急ぐ理由は、実はもう1つあった。
新居浜に住む、コンブさんと会う約束をしていたのだ。
しかも、わざわざ晩御飯を作ってきてくれるとのこと。

想定していたより、かなり時間が押している。
とりあえず、落ち合う場所を「新居浜東港」から「東予港」へ変更してもらい、何とか時間を調整した。


東予港へ到着。
まずは一目散に、フェリーのチケットを購入。
実はフェリーの予約をとっておらず、帰省ラッシュだというのにチケットがとれるかどうかわからない状況だったのだ。
何とか、「ロビーでザコ寝」席を購入。
安心した心を見透かされたかのように、雨が降り出した。

1時間ほどして、コンブさんと再会。
コンブさんとは、去年新居浜ではじめて会って以来。
しかしながら、こまめにメール交換をしているせいか、妙な親近感がある。


再会のあいさつもそこそこに、まずはごはんを食べる場所を探した。
まだ電気のついていない2階の待合室にかけこみ、誰もいない空間にあやしくも居座った。

作っていただいたメニューは(勝手に公開していいのか?)・・・
・野菜カレー
・サラダ
・トマトジュース
・ビール
・いよかん

圧倒的に、野菜が多い。
これには、ひどく感動した。
なぜなら、旅の最中はほとんど野菜を食べないからだ。
またトマトジュースは、アルコールのない飲み物として、僕がいちばん好きなものだ。

さらに、粗食をくり返すと食べたくなるのが、カレーである。
そういえば、前回もコンブさんにカレーをおごってもらったような。
もちろん、味は抜群においしい!

そして、自転車を走り終えてもっとも欲しいものが、ビール!
2本もいただき、すっかり上機嫌となってしまった。


コンブさんといえば、毎週のように山を登るほどの登山家、である。
旅人として、僕が尊敬するうちの1人である。
当然話は、アウトドアを中心としてはずんだ。
メールでやりとりするより、生で聞く情報のほうが、はるかに臨場感があって楽しい。

続いて、土産屋とコンビニを車でまわり、晩酌用のお酒も入手。

午後8時を過ぎたあたりで、コンブさんとお別れ。
2時間ほどの短い時間だったが、非常に楽しく、ありがたい時間だった。
大阪来たら、好きなだけ廃村を案内するからね。


さて、フェリーの乗車時間は午後11時前。
3時間もある。
急激に襲われた孤独感に耐え切れず、買ったばかりのワンカップを、すぐさま空けてしまった。

さらに、狭い待合室は人が増えてきて息苦しかったので、外へ出た。
雨の中、駐車場をウロウロしながら、夜の海を眺めた。
完全な酔っ払いか、車上荒らしである。
というか、ウロウロでもしておかないと、眠ってしまいそうなのだ。


で、時間通り乗船。
ロビーはすでに、壁際のほとんどが場所をとられている。
こんなにも、ザコ寝客が多いとは!

そんなことで驚くよりも、場所取りだ。
唯一壁際であいていた空間が、トイレの横。
そんなことお構いなしに場所をとり、出航でテンションの高まる船内を尻目に、眠りについた・・・


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