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キックボード九州一周〜前編〜    【5日目】
● 2013年5月2日(木) はれ 大分県佐伯市〜宮崎県日向市



突如あらわれた、巨大なカブトムシのオブジェ。
完成度の高さが、気持ち悪さを増長している。


なだらかな下り坂が続くのは、キックボード旅の
醍醐味の1つ。こういう快適な道が、意外に少ない。


学生が行き交う通学路に、威風堂々と18禁のお店。
せめてお店の名前だけでも、どうにかならないか。


住宅地のどまんなかに、オシャレなペンションが。
内装が和室の民宿っぽいのが、少し残念。


薄暗く、レトロな雰囲気の「グラバー亭」。
名物チキン南蛮は、おいしくないはずがない。
本日の旅程は、今回の旅で最長距離。
よりによって、旅の疲れが蓄積された5日目だというのに。

そんな少しの後悔もありながら、いつもより早い午前6時に出発。
距離をカバーするには、早起きが手っ取り早い対策である。


朝から、長くなだらかな坂が続く。
そして、寒い。
いつも朝は半そで・短パンで出発するのだが、今朝はジャージを着込んだまま出発して正解である。


途中、草刈りをしている老夫婦に声をかけられる。
急いでいるとはいえ、こういう交流は大切にしたいので、足を止める。

こうして、話しかけてくれるのはうれしい。
だが、話が一方通行というのは困りもの。
昔、声をかけた旅人から手紙が来たよという話を、長々と話されても。

さすがに、これ以上話が長引くのはつらい。
と思った矢先、老夫婦の知り合いがやって来て、老夫婦の興味がそちらに移ったところで、逃げるように去った。


そこからは人里を離れ、山道。
建物のない風景が続くと、いつもながら不安になる。
さらに坂の勾配もきつくなり、キックボードを押し歩かないといけなくなる。

長い上り坂を越え、坂のピークを過ぎると、今度はなだらかな下り坂が続く。
地面を蹴る必要もなく、スピードコントロールも必要なく、ただただ乗っているだけで進んでくれるのは快適である。

そろそろ休憩、というタイミングではあっても、いかんせんキックボード上で実質休憩ができてしまうため、先へ先へと進んでしまう。
結局、午前中の6時間で、休憩したのはたった1回だけである。
通常、1〜2時間に1度は休憩をはさむのに。


途中、わき道に野生のイノシシ発見。
急に追いかけてきたらどうしようか、とヒヤリとする。
イノシシの突進力はすさまじいと聞くし。

さらに進むと、今度は野生のサル発見。
サルも、集団で襲ってこられては、たまったものではない。
威嚇しているのか、キーキーと鳴く声が、何とも恐怖心を増幅させる。

と、立て続けに野生動物を見るなんて、はじめてのことである。


昼食は、道の駅のレストランで。
昼食を店舗でとるというのも、珍しい。
というのも、すでに大分から宮崎に入っており、宮崎の名物「チキン南蛮」を食べたかったのである。

もちろん、味は抜群!
タルタルソースもさながら、鶏肉のやわらかさと、甘酢の酸味が絶妙である。


午前中とは一転、午後からはひたすら市街地。
午後からも休憩の回数が少ないのは、あわてているのではなく、涼しくてバテにくいためである。


ひたすら国道を走り続け、夕方。
突然声をかけられたのは、何と白バイである。
キックボードで旅をして7年、日本各地を走り回ったけれど、警察に呼び止められるのははじめてである。

話をすると、どうやら注意というより、興味で声をかけられたことがわかる。
「立場上“よい”とは言えないけれど、気をつけて」と、最後は遠まわしの応援をいただいた。


午前中のダッシュがきいたのか、宿に着いたのは、予定よりだいぶ早い午後5時過ぎという時間。
住宅地の一角にある、ペンションである。
ペンションといっても、部屋は和室で、どちらかといえば民宿のような雰囲気。

オーナーさんはとても気さくな方で、キックボードに非常に興味を持ってくださった。
「明日出発前に写真撮らせてね」と依頼されたあたり、この興味が一時期的なものではなく、本物であることがわかる。


夕食も外食しようと、「グラバー亭」という洋食レストランへ足を運んだ。
お店の看板が古めかしく、店舗のドアまでの通路が、細くて暗い。
まさしく、「隠れ家」という表現が似合う場所である。

中は、バーのような薄暗さと、どことなくレトロな内装。
それでいて、店員さんは非常に声が大きく接客が丁寧。
メニューも豊富で、家の近所にあれば週に4回はかよいたい。

注文したのは、お昼と同様、チキン南蛮。
大きな皿には、大きなチキン南蛮以外に、サラダやフルーツなど盛りだくさん。
鶏肉がややパサパサしていて個人的にはイマイチだったが、甘辛いソースとタルタルソースが最高にうまい。

食後も、あまりの居心地よさに、しばらく居座った。


さすがに5日目ともなると、体中の筋肉が悲鳴をあげているし、気持ち的にも疲れを感じる。
長旅をするなら、5日目前後に中休みをはさんだほうがよいらしい。


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