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キックボード沖縄一周    【2日目】
● 2013年9月6日(金) はれ 沖縄県北谷町〜沖縄県名護市



ラジオ体操の第1・第2ならず、オリジナルな体操から、
大きなかけ声、笑い声など。沖縄の老人、恐るべし。


街なかの一等地に、広範囲の敷地を陣取る嘉手納基地。
日本がアメリカに敗戦したことは、これを見て思い知らされる。


嘉手納基地より飛び立つ、ジェット機。それを撮影しながら、
フライト時刻を記録するマニア(?)の横で、しばしの休憩。


灯台と断崖、そして奥に広がる海と空。
想像以上に見ごたえのある、残波岬。


ちんすこう製造工場。こういうの見ると、毎日いろんな
人に見られて働きにくいだろうなあ、としか思えない。


著名人の名前を勝手に使った、パラダイス
レストラン。どこ行っても、こんなんあるんやね。


暗闇をひたすら進む恐怖から解放されたのは、
宿泊先である、ファンキーすぎる建屋。
昨夜はひどかった。
1日目にして「帰りたい!」と思ったのは、今まで何度も旅をしていて、はじめてではないだろうか。

まず、寝る直前。
部屋の電気を消したいのであるが、部屋に誰もいない。
が、他の3つのベッドは人が戻ってくるだろうから、電気を消すわけにもいかない。
あおむけで眠るとライトがまぶしいので、しぶしぶ横向けにならないといけない。

で、午前0時過ぎに、オーナーが帰ってきた。
もちろん物音で目覚めたのだが、こっちは完全に寝る体勢なので、わざわざ起きたくはない。
向こうはこちらをまったく意識していない。
それはいいのだが、こともあろうに、「暑い!」といってエアコンをアホみたいに効かせるのだ。

寒い!
ふとんはペラペラの1枚ものしかなく、寒さしのぎには不十分。
といって、ふとんにもぐりこもうにも、何ヶ月も干されていないだろう、湿気臭いふとんにもぐる勇気はない。

さらに、他の客も午前2時に帰ってきて、また目が覚める。
朝は朝で、誰かの目覚ましが午前6時に鳴り響き、当人は気づかない様子で眠っているため、誰も止められない。

結局、寝ている間に何度起こされたことか。
沖縄のゲストハウスがどこ行っても同じようなものなのであれば、すぐにでも大阪に帰りたい。


朝食は、宿から少し歩いた、海の見えるベンチ。
午前6時過ぎだというのに、高齢者はもちろん、外人さんらがウヨウヨ歩いている。

やがて始まったのは、高齢者によるラジオ体操。
体操はまぁ日本中どこでも見られるが、体操終了後、オリジナルのかけ声や笑い声があるのはビックリ。
さすが長寿の県、はかりしれない生命力を感じる。


再び宿に戻ると、やはり責任者は眠ったまま。
というか、責任者というか、ただのチャラいお兄ちゃんである。
まだお金を払っていないので、いったん起こして支払うべきか。
いやいや、起こしたら逆上しそうだし、失礼かも知れない。
といって、起きるのを待つには、時間がもったいない。

などという葛藤を何度も繰り返しているうちに、次第にハラがたってきた。
そもそも、宿の責任者が午前7時に眠ってるって、何やねん!
ベッドに宿代2,000円を置いて、逃げるように宿を後にした。


まずは、北上。
ただし、距離をかせぐのではなく、寄り道を意識しながら。

というのは、昨夜宿を調べていると、今回行く予定だった沖縄北部に宿がないことに気がつく。
実在はするのだが、沖縄に来る前の週に上陸した台風のせいで、休業が相次いでいるらしい。
なので、ぐるっと沖縄一周という当初の目標は泣く泣くあきらめ、観光も強化した旅にシフトチェンジすることとなったのだ。


まず向かったのは、やや進行方向から外れた場所にある、「道の駅 かでな」。
4階が展望台になっており、そこからは目の前にある米軍基地が一望できる。

朝早いというのに、すでに3名の先客がいる。
いずれも、どでかいカメラを持っている方々。
どうやら、基地から飛び立つジェット機を撮影している模様。

この人らが動くと、その数秒後にジェット機が飛び立つ。
おかげで、飛び立つ瞬間を見逃すことがない。


そこからは、当初パスしようと思っていた、半島の道を進む。
両側に畑がえんえん連なっていると思えば、途中、大きなレンガ造りの造形物がある。
「亀甲墓」と呼ばれる、昔のお墓である。

その大きさと存在感、畑の途中というロケーションは、普通に観光スポットとしてあっても不思議ではないくらい。
にもかかわらず、「そっとしておいてくれ」といわんばかりに、静かにたたずむ姿に、どこか力強さを感じる。


やがて、半島の先端「残波岬」へ到着。
断崖に広がるのは、青い海。
ここにきて、ようやく沖縄ならでわの青い海を堪能できる。

目の前にそびえる白く大きな灯台と、そのまわりにあるごつごつとした黒い岩、そして断崖絶壁など、見どころが盛りだくさん。
暑さをしのげる、屋根や日陰がないことが、唯一の難点である。


たっぷり絶景を楽しんだあとすぐ、昼食。
昨日に続き、沖縄そば。
今回は少し贅沢に、お肉の種類が3種類あるものを頼んだ。

3種類のお肉を食べ比べてみると、いちばん安い三枚肉が、いちばんおいしい。
それなら、はじめから三枚肉のそばを注文したほうがよかった。

食後は、すぐ隣にある土産屋へ。
試食が充実しており、デザートにはちょうどいい。

ついでに、昨日の教訓を生かし、早めに宿を確保した。


再出発後、やたらと時間に追われる。
時間的に余裕と思いきや、よくよく調べてみると、けっこう時間が押している。
あと気のせいか、キックボードの進みが遅く感じる。
左には青い海が続いているのだが、その美しさを楽しんでいる余裕がない。

急ぎたい気持ちとはうらはらに、暑さが尋常ではない。
ムリしようにも、1時間おきに休憩しないと、体力が持たない。


夕方、ようやく暑さがマシになる。
それにしても、やはりキックボードの遅さがぬぐえない。
ということで試しに後輪を変えてみると、明らかにスピードがあがった。
違和感を覚えたら、今度からもっと早めにタイヤ交換をしなければ。

と思って間もなく、今度は前輪にも重さを感じる。
前輪は今まで交換したことがなく、実に珍しい。
こちらも交換すると、やはりスピードがあがった。

もしかすると、キックボード自体に、ガタがあるのか?
タイヤの在庫ともども、不安が残る。


宿のまわりにお店がないらしく、あらかじめ買出しをしなくてはいけない。
といっても、早めに買いすぎても荷物が重くなるだけだし、ある程度近づいたら買おう。
と思っていたが、ある程度近づいたところで、コンビニもスーパーも見当たらない。
町の中心地まで戻って買おうにも、もう太陽は傾きだしており、時間がない。

国道から一本外れ、県道へさしかかったころには、すでに日没。
よりによって街頭がなく、足元は真っ暗である。
小石にぶつかるだけで転倒のおそれがあるキックボードには、危険すぎるシチュエーションである。
また、途中建物がなくなったくるし、宿の道しるべもないし、走っている道があっているかという不安もある。


突然、明かりに照らされた派手な看板を目にする。
ここが、今回泊まるゲストハウスだ。

少し待って出てきた責任者は、若い兄ちゃん。
ゲストハウスというのは、そういう人らが経営するシステムなのか?
ただ、見た目以上にていねいな接客で、ひと安心。

もちろん、夕食は抜き。
そして外では、このゲストハウスの名物である「毎日BBQ」が開催されている。
食材の都合上、事前予約でないと食べられないらしく、当然予約はしていない。
外でワイワイ楽しむ声を聞きながら、ロビーでただひたすら、孤独を感じるしかない。

昨夜同様、ゲストハウスでいろんな人と交流、という願望がかなわず、ただただ、さびしさを空腹に絶えるのみである。


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