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新潟空港の下をくぐるトンネル。タイミング
よく飛行機が離陸・・・とうまくは行かない。
あと少しで宿、というタイミングで転倒。
よく見れば回避できた。あせりすぎだ。
酒田市街はきれいな店が多いのに
シャッター続き。台風の影響だろう。
いかにも楽しそうな雰囲気の「北前横町」。
時間があれば何店舗も寄ってみたい。
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朝風呂へ入るべく廊下を歩くと、窓の外には雨が映る。
出発は、雨が落ち着くまで待ったほうがよさそうだ。
そう思いながら朝食をいただき、再び外を確認すると、先ほどとはうって変わって太陽が顔を出している。
ラッキーだと思う反面、連日の猛暑を思い出して憂鬱にもなる。
午前8時半に出発すると、案の定外は暑い。
道路の温度計は、午前10時の段階で32度。
真昼はどうなることやら、不安がよぎる。
道は相変わらず海沿い。
奇岩が並ぶ美しい景色も、こう暑くては楽しむ余裕ができない。
おまけに強い向かい風が吹いており、スピードも出ないのでいつも以上に体力を使う。
午前11時を過ぎたころ、厚い雲が太陽をさえぎる。
おかげで暑さは緩和されるが、今度は雨が心配になる。
やがて空一面に雲が広がり出すと、小さな雨粒が落ちてくる。
本降りになったら雨宿りしよう、と屋根のある休憩場所があるか注意を払いながら走るが、結局その後は雨も降ることなく、太陽もたまに顔を出す。
2日続けて温泉宿に泊まったためか、昼食はあまり贅沢する気になれず、コンビニで済ませる。
フードコートがあるので、しっかりクーラーで体を冷ますことができる。
真昼の暑さを回避するべく、軽く仮眠をとり長めの休憩をする。
再出発してからは、左右に松林が続く道。
強風はいくらかマシになったのだが、腰を下ろす場所がない。
依然暑さが続いているだけに、なかなか辛い。
2時間ほど走り、ようやく酒田市の市街地へ。
もう少しで宿につく、という地点で、前のめりに転倒してしまう。
点字ブロックをまたいで避けようとしたのだが、その先にある砂地に気がつかず、つまずいてしまったのだ。
グローブをはめた手でとっさに受け身をとったので、肌がズルむけることはなかった。
しかし胸部を強く打ってしまい、痛みが治まらない。
それから宿に到着したのは、午後4時半。
風呂上がりに天気予報をチェックすると、台風の影響で明日は終日雨らしい。
雨だけならまだしも風も強いらしいので、旅程の変更を決断する。
明日以降の宿をすべてキャンセルしたうえで、明日はここで連泊することに。
明日は走らないのだったら、ちょっとくらい飲みすぎても大丈夫だろう。
というわけで、夜は居酒屋で済まそうと散策する。
しかし台風の影響か、開いている店が少ない。
開いていても、ビールの値段が書かれていないので、なかなか入る勇気が出ない。
繁華街をくまなく歩いていると、大きな看板と複数の提灯で飾られた「北前横町」という場所が目につく。
敷地内に小さなお店が10店舗ほど密集した、いわゆる「屋台村」と呼ばれるものだ。
他にめぼしい場所もないのでここで足を止め、4軒開いているうちの1軒「神楽（KAGURA）」へ入る。
定員8人ほどのカウンターに店員は1人で、僕の両隣にはすでにお客さんがいる。
どうも僕がお店探しをしている姿をずっと観察していたようで、席につくやそのことをいじられる。
さらにキックボード旅の話をすると大盛り上がりで、左手にいたお客さんからビールを1杯おごっていただく。
楽しい。
旅の途中は孤独になりがちなのでこうして人と話す行為自体も楽しいし、地元の方からこの土地の話を聞けるのも楽しい。
いつも旅の夕食はスーパーでお惣菜を買いがちだが、こうして外を出歩くのもいいものだ。
予算的に毎回は厳しいが、頻度をあげてもいいのかも知れない。
そしてシメに、同じく北前横町にあるラーメン店へ。
実はこの酒田市という街には、「酒田ラーメン」というご当地ラーメンがある。
魚介と昆布をベースにしたあっさり醤油スープに、細麺が絶妙にからまる。
特に麺が特徴的で、粉に対する水の割合が非常に高いらしく、コシがとても強くて味わい深い。
これは明日も食べなければ。
ステキな夜を過ごし、すっかりご満悦。
明日は外を出歩くのも困難だろうし、しっかり療養したい。
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