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キックボード新潟→秋田    【7日目】
● 2017年8月11日(金) はれときどきくもり 秋田県由利本荘市〜秋田県男鹿市



テレビのロケか?とも思った、印象的すぎるヒッチ
ハイカー。社交的だし旅人として見習いたい。


秋田の夏の風物詩「ババヘラ」。運動後の
クールダウンと糖分補給に最適すぎる。


秋田県の代名詞ともいえる「なまはげ」の巨大
オブジェ。とても素通りできない威圧感である。


旅の最後は秋田の郷土料理三昧。ほとんどの
料理は冬が旬らしく、また冬に来てみたい。
くもりの予報だった天気は外れ、朝から快晴。
暑さを感じながら、海沿いの道を突き進む。

バテてきたころ、後ろから来たヤンチャな2人乗りのバイクが、通り過ぎざま「うぉーい!」と大きな雄叫びをあげながら手を振ってくれる。
元気をもらい、休憩をガマンして先へ進む。


はじめの休憩は「道の駅 岩城」。
うっすら空調の効いた休憩所へ寄ると、ド派手な旗や提灯などの荷物が目につく。
地元のお祭りの小道具かと思ったが、旗に書かれた「ヒッチハイク」という文字から、旅人のものだと察しがつく。

しばらくベンチで寝転んで休んでいるうちに、旅人が戻ってくる。
しかし休憩したてのタイミングでは立ち上がることもできず、その場はやり過ごす。

ようやく体の疲れがとれたところで表へ出ると、旅人がちょうどヒッチハイクの準備をしているところ。
迷わず声をかけてみると、向こうもこちらに興味津々で、逆に質問攻めにあう。
そうか、自身では麻痺していたが、僕もヘンテコな旅をしているのだ。

ちなみに彼は埼玉から旅を出発しており、ねぶた祭を始めとする東北のお祭りに、ヒッチハイクで参加しているとのこと。
旗は釣り竿などを利用した、完全に手作りのもの。
服装も、はちまき・はっぴ・下駄など、お祭りを連想させるもので、コンセプトがわかりやすい。
今までいろんな旅人を見てきたが、特に個性的で印象が強い。

もっと腰を据えて話をしたかったが、お互いちょうど旅を再開しようと腰をあげたところだったので、互いの旅の無事を祈ってお別れをする。


バイパス道を秋田市街方面まで走り、暑さと疲れでヘロヘロになったころ、路肩でパラソルを構えたおばあちゃんが座っているのが見える。
ババヘラだ!
日陰がないので休憩する場所には適さないが、とにかくババヘラが食べたいため、迷わず足を止める。

ババヘラとは、コーンに盛られたピンクと乳白色のアイスのことで、それぞれストロベリー味・バナナ味がする。
それを高齢の女性が、このように国道脇でパラソルを構えて販売する形態が、秋田の夏の風物詩でもある。
テレビで見ていて、いつか食べてみたいと思っていたのだ。

注文すると、金属製のヘラを器用にさばきながら、コーンにアイスを盛り付けてくれる。
素材はややシャーベット状になっており、この暑さにはぴったりだ。
味は実に素朴な甘さが口の中に広がり、はじめて食べるのに「なつかしい味」と感じてしまう。
ご当地ものなのでいい値段がするかと思いきや、200円というのだからありがたい。

食べているうちに、サラリーマンの団体やら親子連れやら、続々とお客さんが寄ってくる。
これだけ需要があれば、200円でも成り立つことがうなずける。


お昼ごはんは道の駅で食べようかとも思ったが、やはり高いものを食べる気分にはなれず、フードコートのあるコンビニに寄る。
そういえば今回の旅で寄るコンビニには、どこにもフードコートが用意されていてありがたい。

昼食をとっているうちに、外がくもり出す。
こうなると暑さも和らぎ、走りやすくなるだろう。

そう期待してはいたのだが、いざ外に出ると気温は高いまま。
おまけに防風林に囲まれた道は腰を下ろす場所がなく、休みたくても休めない。
風景もほぼ変わらず、走っていて苦痛である。


ようやく休憩できたのは、2時間ノンストップで走った後にある「道の駅 てんのう」。
休憩所のイスで横になると、しばらく動けない。
最終日だというのに、ちょっとハイペースすぎる。

じゅうぶん休憩はとったつもりだが、疲れがとれきれておらず、再出発後もしんどさを感じる。
おまけに路面も悪く、走りづらい。
こんな状態だと、また転倒しかねない。
とりあえず足元をしっかり確認し、転倒しないことを心がける。


再び休憩をとったのは、巨大ななまはげのオブジェが印象的な「男鹿総合観光案内所」。
イスに座ると、おじいさんがもの珍しげに話しかけてくれる。
しかし、東北なまりが強すぎて聞き取れず、申し訳ないが苦笑いでいなすしかできない。

また、ここでもババヘラが売っていたので、迷わず買う。
疲れきった体に、冷たさと甘さがしみわたる。


最後の力をふりしぼって30分、今日の目的地である「船越駅」へ到着。
達成感のあまり、駅の柱を何度もたたく。


電車に乗り、向かった先は大阪・・・ではなく、秋田駅。
さすがに大阪までは遠いので、こんな夕方からは帰れない。

駅で土産を買い、宿で風呂に入ったところで午後8時。
さすがに今からスーパーで買い出すと夕食がもっと遅れるので、外食をすることに。

祝日のためか、閉まっているお店が多い。
どうせならと郷土料理を食べられるお店を探すが、これが意外に見つからない。
ようやく見つけたのは、いかにも個人経営らしいお店。

来店するや、カウンターには2組の常連さんらしいお客さんがにぎわっている。
ただただ疎外感を覚え、居づらさを感じる。
1杯だけ飲んで出よう。

と思っていたが、1杯飲みきる前に1組の常連さんがお店を出て、すぐさまマスターが話しかけてくれる。
ご年配の割には気さくなマスターで、次々と楽しい話をくり出してくれる。
そのうち少し離れて座っていた常連さんとも仲良くなり、まさに期待していたとおり、お店一丸となって盛り上がる。
料理も、ハタハタやきりたんぽ鍋など、間に合わせではなく本格的な郷土料理を楽しめた。


最後の最後で後味のよさを実感しながら、旅は終了。
今回の旅は、やたらと人とのふれ合いを多く感じられた。
今まで孤独感の強い旅ばかりしていたので、これは1つの大きな変化である。


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