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ママチャリ紀ノ川めぐり    【2日目】
● 2004年7月18日(日) くもりのちはれ 和歌山県和歌山市〜大阪府交野市 109.3km





昨日とはうって変わって、朝からずっと川沿いの道。まわりの
風景も、こっちのほうがだんぜん良い。国道より、県道だね。


道の左右には、桃畑。というか進んでも進んでも、ひたすら桃畑。
農家の風景は、自分が日本にいることを再確認させてくれる。


あと少しで、再度国道24号線にさしかかるところ。「今回も
さんざんな旅だったなぁ」と、自転車のため息が聞こえてきそう。
目覚めたばかり太陽が若い光を放ち、目覚めの良い鳥たちが競い合ってさえずる。
午前5時前の“朝の表情”は、いつ見てもさわやかだ。
ただ、この最高の風景を、この最低の体調で見るほどもったいないものはない。

眠い。
結局昨日は、ほとんど眠れなかった。
暑さと、恐さと、騒音。
2リットルも買っていた水分が底をつき、なおかつ脱水症状を起こしているくらいだから、どれだけ暑かったかは想像いただけるだろう。

ちゃんと寝たのは、午前2時から5時の、わずか3時間。
今までの人生で、ここまで眠れなかったことはない。
まして、昨日はあんなに汗かきながら走って、疲れがたまっているはずなのに。


寝てないくせに、体は案外スムーズに動き、てきぱきとテントをたたんだ。
ひとえに、「涼しいうちに少しでも先を急ごう」という、昨日の教訓のたまものだ。
自転車を押しながら、砂利道を5分ほど歩いて道路へ。
さて、帰るぞ!

昨日とはうって変わって、絶えず道のすぐ横に川がある。
まさに、この旅を出発する前のイメージどおり。


時折道が、川から離れる。
すると道の両端一面に、農場が広がっている。
特に目につくのが、桃の木。
どうやら和歌山のこの界隈(桃山町・粉川町・かつらぎ町あたり)は、桃の産地らしい。

朝も早くから、農家の方々が、せっせと作業をしている。
こういう光景を生で見ると、最近多発する「農場荒らし」をする奴らを、殺したくなるほどにくくなる。
今こうやって早起きして汗をかいている僕は、ただ趣味でやっているわけで、毎日しているわけではない。
それに比べ、農家の方々は「生活」であり、これが衣食住をするための、最低限の行動なのだ。
その苦労の「結晶」を奪うだなんて、人として決してしてはいけないことだ。


風景を吟味しながら進むと、当然ながら川と離れ、昨日走った国道へと戻った。
昨日走った道ながら、逆車線を走るというだけで、風景がずいぶん違うものに見えた。
されど国道は国道、特記すべき思い出はないくらい、退屈だ。

奈良に差しかかり、いよいよ家が近くなって来たときに、「最後くらいは来た道と違うところ通ろう」と思って、道を1本変えた。
これが、大きな痛手となった。
走ったのは奈良と大阪をつなぐ「阪奈道路」と呼ばれる道で、ほぼ自動車道に近い道。
信号が極めて少ないうえ、道が広い。
よく車や原チャリで走るので、快走できるものだと思っていたのだが、坂がめっちゃくちゃキツイ。
なるほど、自転車で走らないと、坂なんてものはあまり意識しないもんな。

そう納得しながらも、ひたすら長い坂を上っていたのは、いちばん暑い午後2時前。
「もうちょっとで家」という意識がなかったら、とっくにあきらめて木陰で休憩してただろう。
それをノンストップで越えたのだから、我ながらちょっとエライと思う。


で、無事帰宅したのが午後3時前。
とりあえずシャワーを浴び、ひと眠りしよう。
なぜなら、夜は飲み会だから。
こんな脱水状態かつ寝不足の状態でお酒なんて飲んだら、どうなるかわからない。
まぁ、ひと旅終わってからなんで、潰れようが何しようが、当面は平気だ。


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