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東京→大阪ツーリング    【1日目】
● 2008年5月1日(木) はれのちくもり 東京都江戸川区〜愛知県名古屋市
旅の目的

1泊2日で、東京から大阪へ行くこと。
といっても、引越作業のため、バイクを大阪へ持っていく必要があったから、やったって感じ。
なんなら、バイクは宅配便で送ろうかとも考えたくらいやし。

はじめは旅とかツーリングという気分ではなかったが、まぁ走ればそれなりに・・・って感じ。



道の駅「富士」の、かきあげそば。これを電車の駅で
食べたら、さしておいしく感じないだろう。C級グルメ万歳!


ユースホステルの12畳部屋。和風旅館にありがちな
雰囲気は、修学旅行を思い出す。1人では空しい。


名古屋といえば、味噌カツ。ふらっと寄ったお店で済ましたが、
想像以上に想像を超えない味。1人で有名店に並びたくないが。
10ヶ月。
長くもあり、短くもあった東京生活は、昨日ようやく終止符を打った。
特に、住居のあった葛西という街では、いっぱい笑い、いっぱい泣き、これでもかというほどの思い出を作った。

午前7時、スクーター「BW'S100」にまたがり、葛西の街をあとにした。
最後に葛西の街を目に焼き付けようかとも思ったが、そんなことしなくても、じゅうぶん街の風景は見飽きている。
街を見たところで、ただ未練が残りそうなだけだし。


天気は晴れ。
春先なので風は冷たいが、陽射しは夏を思わせるほど強い。
絶好のツーリング日和といったところか。

しかしながら、なぜか気分が晴れない。
東京生活のピリオドを心の中で打ったはずなのに、心の奥底では、まだ未練が残っているためか。


都心部を抜け、気がつけば箱根もあっさりと越えていた。
大阪から来たときは、箱根の道はもっと長く感じたのに。
一度通った道というのは、こういうものか。
もう少し峠の道を楽しめると思ったのに、残念である。

午前中はその後も、ハイペースで進む。
いっそこのまま、今日中にも大阪に行けるのではないか、と思うほど。


正午を過ぎたあたりで、静岡県富士市の道の駅で、昼食。
休憩そのものは、今日はじめてである。

少しは旅らしく、名物「かきあげそば」を食べた。
名産品である「桜海老」の入ったかきあげは、まぁうまい。
が、そばの味はフツー。
まぁそんな高いわけではないので、文句は言いますまい。

食後しばらく休んでいると、ひとりの男性から声をかけられた。
40歳くらいだろうか、家族を置いて、ひとりでツーリングを楽しんでいるとのこと。
XR600という、あまり見かけないオフロードバイクからもわかるとおり、オフロードがかなり好きとのこと。

オフロードやモトクロスの話で盛り上がり、いろいろ話をしているうちに、静岡にライダーハウスがあることを教えていただいた。
1泊わずか1,000円で、素泊まりができるらしい。
今回、野宿道具をいっさい持たず、どこかで宿をとる予定だったため、実に有効な情報である。
ただ、そのライダーハウスにはあと2〜3時間で着くため、せっかくかせいだ距離が無駄になってしまうのは残念である。

その人とお別れし、再出発。
こういう出会いこそ、旅の醍醐味である。
孤独なツーリングを覚悟していただけに、妙にうれしい。


とりあえず海沿いの道を走って、ライダーハウスへ向かうことに。
しかし、どうも道に迷ったっぽい。
1時間ほどして地図を見ると、案の定ぜんぜん違う道を走っていた。

ついでに天気予報を確認。
えっ、明日は昼から雨?
こうなっては、先を急ぐしかない。
ライダーハウスは断念し、とにかく走ることにした。


夜になっても走り続ければ、今日中に帰れるはず。
しかし、暗くなったら寒いし、テンションが落ちる。
雨など降ろうものなら、途中で泣いてしまいそうである。
だが、今日中に帰れば、宿が見つからなくなる心配はない。

とはいえ、今日中に家帰ったところで、明日は1日やることがない。
急ぎすぎて危険な目にあう可能性も考えると、やはりどこかで一泊すべきか。

何時間も、このような葛藤(かっとう)をくり返した。
結局、安全面を重視し、どこかに泊まることにした。
夕方、名古屋のユースホステルに電話して、部屋が空いていることを確認し、そこへ向かった。


公民館のようなレンガ造りの建物は、1〜3階が会議室になっている。
こんな場所で、泊まれんの?と思い、4階に行けば、1室12畳の客間がある。
だだっ広い部屋に、どうやら今夜は僕1人らしい。
1人だと落ち着けるかと思いきや、こうも広いと、逆に落ち着かない。

ひとっ風呂浴びて、午後7時。
名古屋駅のすぐ近くだし、ここはいっちょ、名古屋の街を徘徊せねば!


バスに乗り、栄(さかえ)という繁華街へ。
しかし、街へついたとたんに、本降りの雨。
さらに、急激に1日の疲れが押し寄せてきた。
急に元気がなくなり、結局すぐさま、ユース近くへ逆戻り。

ユースの近くで、あまりおいしくない味噌カツ定食を食べ、部屋で飲みなおし。
どうも1人での都会遊びは、苦手である。


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