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キックボード淡路島縦断    【1日目】
● 2007年4月28日(土) はれ 兵庫県淡路市〜兵庫県洲本市



「たこフェリー」の乗り場前にある、神社の神様。おみくじを口の
中に詰めたり、はちまきにくくりつけたり。誰か掃除しろよ!


御井の清水の、水汲み場。名水が汲めるので神聖な山奥かと
思いきや、国道から近く、ど派手な看板で案内されている。
旅の目的

3日かけて、キックボードで淡路島を一周すること。
まぁ、タイトルで結果がバレてますが・・・



瀬戸内海を旅すると、よく祭りに出くわす。どうやら次の日に祭り
があるそうで、みこしの手入れをしていた。祭り、見たかったな。


海と民家が、道路でスパッと分けられた風景が特徴の、由良町。
この素朴な風景も、アクシデントのおかげで一生忘れられない。


唯一強風が防げる場所は、皮肉にもこんな場所。寝返り
でもうってテントが倒れようもんなら、普通に大事故だぞ。
最近心配なのは、旅に対するモチベーションの変化である。

旅に目覚めたころは、前々日から持ち物を仕込み、足りないものは前日買い出しに行ったものだ。
そして当日は、普段よりも早めに目覚め、可能な限り早い時間に旅立ったものだ。

が、今は前日にダラダラ準備し、当日の朝まで準備を持ち越す。
そのせいか、必ず1つや2つ、忘れ物をしてしまう。
目覚めも普段と同じか、少し遅めの時間になる。
明らかに、旅に対する緊張感が薄れてしまっている。


そんなことを感じながら、明石行きの電車に揺られている。
起きているのか寝ているのか、明らかに低いテンションのまま、やはり直前に準備した大荷物を抱えている。
こんな気分で、今回の旅は大丈夫なのか?


午前9時半、フェリー乗り場へ到着。
客はGWにしては、そう多くはない。
相変わらず、家族連れと旅人がたむろしている。

フェリーを見た瞬間、一気にテンションがあがった。
よかった、まだまだ旅への好奇心は失っていないようだ。

フェリーで20分、淡路島へ到着。
1年ぶりであり、2回目であるキックボードを組み立て、早速走ってみる。
久しぶりながらも、乗る感覚は体が覚えてくれている。
段差につまづくこともなく、まずは順調な滑り出しとなった。


はじめに目標としたのは、「御井の清水」という湧き水が汲める場所。
にわか“湧き水マニア”であるために、淡路島へ来るときはいつも訪れる場所である。

1時間もあれば到着できると思い、地図で場所を確認せず、給水もせずに直進。
しかし、いっこうにたどり着けない。
のどがかわいてきても、「もう少しで湧き水」と思い、ガマンを続ける。
そのせいで、脱水症状がどんどんひどくなる。
それにともない、テンションも徐々に低くなる。
やはり、具体的な目標を決めて旅するのは、よくない。


ようやく、湧き水の給水所に到着。
1リットル分を汲み、小休止。
時計を見ずに走っていたが、確認するとなんと3時間もノンストップで進んでいた!

休憩中、1組の老夫婦が水を汲みに来た。
「兄ちゃん、さっき岩屋(フェリー乗り場)から走ってたやろ、すごいなぁ〜」
目撃されるのは当たり前であるが、あらためてこう言われるとうれしい。
しばらく老夫婦とお話を交わした。
こういう何気ない出会いも、旅の醍醐味である。

再出発の矢先、また別の人にも、さっき目撃したということで声をかけられた。
ひとり素朴に旅しているつもりであるが、けっこう見られているものだな。


午後2時前、少し遅めの昼食をコンビニで済ます。
すると急に、眠気が襲ってきた。
最近は平日であっても、昼食後に眠たくなるクセがある。
歳だろうか?

さっきまでほぼノンストップだったが、ここからはこまめに休憩をとることとなる。
そういえば、琵琶湖をキックボードまわったときも、こんなペースだったような。
今度から、昼食後は温泉行くなりで長めの休憩をとろう。


島を南下するにしたがい、道がどんどん狭くなる。
路肩がせまいと、スピードの出ないキックボードは致命的である。
また、交通量も多くなり、緊張感が高まる。
わずかな段差でもつまづくキックボードにとって、このシチュエーションは恐怖以外何ものでもない。


野宿の候補地であった、大浜海岸へ到着。
松林と砂浜が広がる海岸である。
ここは「キャンプ禁止!」と明示されているうえ、人の通りが多い。
時間はまだ午後5時前だし、もう少し先へ進もう。

とりあえず水道で、髪と体を洗う。
日焼け止めを塗っているうえ、つばの長い麦わら帽をかぶっているにもかかわらず、顔がヒリヒリする。
この時期の紫外線は、本当に恐ろしい!


午後6時ごろ、由良町へさしかかる。
これ以上進むと山道になるし、そろそろ野宿場所を探さねばならない。

海沿いにテント張れる場所あるかな〜と見回していると、足元から妙な異音がする。
そういえば、さっきからキックボードの車輪の音が、おかしい。

一旦降りて見てみると、あからさまに変形している!
これは明日あたり、ひょっとしてひょっとするなぁ。
などと思って再出発すると、5分もしないうちに車輪が動かなくなった。

車輪、完全に崩壊。
この時点で、「キックボード淡路島一周」の計画は、台無し。

だが、気持ちは意外と冷静である。
「明日は沼島(琵琶湖南部の離島)でも行くか」と、すぐさま明日の計画を思いつきながら、キックボードをかかえて歩く。
昔ならば、うろたえていたろうし、バス使って帰宅していただろう。
むしろ、すがすがしさえ感じる。


広い漁港を見つけ、野宿地に決定。
とりあえず腰を降ろし、休憩する。
しかし、風が強いし寒い!
休憩もそこそこに、風を防げる場所を探す。

そして発見。
堤防のすぐ脇。
テントを張ると、大人1人分が通り過ぎれる程度の、狭い場所である。
やや怖い立地条件ではあるが、風で夜中にテントが飛ばされるよりは、マシである。


外は相変わらず寒いので、夕食を済ますとすぐさまテントに入った。
さっきから何度か、テント横を人が通り過ぎている。
何も言われないので、撤去を要求されることはないだろうが、やはり怖い。

寝袋にくるまれ、体が完全に落ち着いたころ、ようやくキックボードが壊れたことへのくやしさがこみあげてきた。
昼間声をかけてくれた人々の顔を思い出すと、何とも心苦しい気持ちになる。


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