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キックボード淡路島縦断    【2日目】
● 2007年4月29日(日) はれ 兵庫県洲本市



生石公園にある要塞跡。もはや完全に自然と同化しつつ
ある。人がほとんどいないのに、公園はよく手入れされている。


一見何のことやらわからないだろうが、中央のプレハブ風の
小屋が、渡船乗り場の受け付け。意外に繁盛している。


えんえんと獣道が続く。無人島散策には、よくあることだ。
でも昔はこの道も現役だったと思えば、自然と足が先へ向く。


まさに、天橋立!成ヶ島の全景と、広い空と海を見渡せる
この展望台に、人がひとりもいないことが、不思議で仕方ない。


成ヶ島を散策して目につくのが、いくつもの廃墟。昔はもっと
観光がさかんだったんだろうな。これだけ景色きれいならね。


決して時代に流されない、レトロ風味残る由良町の住宅街。
日本はマンションなど撤廃し、こういう街並みをもっと作るべき。
テントの中は、寒かった!
夜中何度も目覚め、何度も体をさすった。

午前4時くらいからは、あまりの寒さに眠ることもできず。
しまいには、鼻水がダラダラ流れる始末。
リュックがパンパンだったとはいえ、防寒対策の甘さに反省。

それでも海に浮かぶ朝日はきれいで、テントをあけて何度も眺めた。


外が暖かくなりだし、出発準備ができたのが、午前7時。
まずは沼島行きのフェリー乗り場へ!
・・・と思ったはいいが、よくよく調べてみると、ここから20キロ近くもある。
4時間は歩かないといけないうえ、峠越えもあるので現実的ではない。

目標を変えるべくバス停を見ると、午後3時過ぎまで、バスがない!
つまり、日中この町にいなければならない。
こうなっては仕方ない、徹底的にこの町を堪能してやる!


町の観光案内板を見て、まず見つけたのが「生石公園」。
公園の内容が書かれておらず、1人で行って楽しめるものかわからない。
が、他にアテもないので、ひたすら歩くことにした。

公園への道中は、ひたすら上り坂。
ただでさえテンション低いのに、ますます気分が落ちてゆく。
が、今は公園へ行くしかないと考え、直進。


標識少なく、どこまで上ればわからないまま、30分は上り続けただろうか。
ようやく公園へ到着。

まず目にうつったのは、崩落したレンガ造りの建造物らしきもの。
どうやらここは、かつて要塞の跡地らしい。
にわか“廃墟マニア”であるために、ここでテンションが一気にあがる。

展望台でひと休憩してからは、要塞跡の散策。
要塞とはどのようなものかわからないが、レンガ造りの跡がほうぼうにあり、砲台などもあって、けっこう楽しい。
また、奥には小さな祠をまつった神社がある。
どうやら去年できたらしく、きれいに手入れされている。
こういう場所の神社は、妙に神聖な雰囲気がある。


要塞を十分堪能したあとは、いったん町の中心地へ戻る。
続いて、離島「成ヶ島」へ。
ここは無人島であり、離島というよりは自然の防波堤といった感じの、細長い島である。

小さな小屋が、渡船受付となっている。
見るからにガラの悪そうなおっちゃんが受付をしている。
が、成ヶ島の情報をいろいろ教えてくれて、けっこう気さくな方である。
ただ、なまりが強くて、時折言葉がわからないのが残念だが。

渡船は、小さな漁船である。
僕以外に、10名程度のお客さんがいる。
なんでも潮干狩りができるそうで、みなさんそろって潮干狩りグッズを手に持っている。


無人島へ到着。
みなさんがさっそく潮干狩りスポットへ向かうなか、僕は1人逆方向へ。
島をぐるっと一周することに。


まずは北へと向かう。
ほうぼうに、キャンプ場の跡地らしきものがある。
かつては、レジャースポットとしても栄えたのだろうか。

途中、1箇所わかれ道があったが、とりあえず海沿いの道を直進。
標識がないので、どこに続くかわからない。


道はしだいに、けわしく上り坂になっていく。
明らかに、手入れがされていない道である。
格好が短パンなので、こういう道は苦手である。

完全に獣道と化した道の横に、神社らしき建物を発見。
しかし、建物は完全に崩落しているし、神社への道は思いっきり草が生い茂っている。
さすがに、足を踏み入れる気持ちになれない。


ようやく頂上かと思える場所に近づいたが、道にロープが張られている!
えっ、こんな苦労して歩いたのに、行き止まり?
とりあえずロープを越えて、少し進んで見た。

だだっ広く、きれいに整備された芝生公園!
行き止まりは、こっちの道かい!
思わぬカウンターパンチを喰らいながら、とりあえず公園で休憩することに。
どうやら、さっき途中にあった分かれ道のもう一方が、ここへの本通りだったようだ。


少し落ち着いたところで、続いて展望台へ。

絶景!
島を一望できるのだが、島の形状が天橋立そっくりなのである。
また当然のごとく、空や海が広がっている。
さらに、公園に他の客がいない。

あまりに居心地がよく、しばらくこの場所を離れることができなかった。
昨日の寝不足が、今になって効いてきたせいかも知れないが。


すっかりリフレッシュしたところで、今度は島を南へ。
堤防と砂地が、えんえんと続く。
途中、釣り人が数人いた程度で、南側には人がまったく寄り付いていない。

堤防が終わり、南端へ到着。
ここも砲台跡があるとのことで、小高い丘になっているのだが、やはり未整備。
砲台跡らしき箇所はあったが、ほとんど自然と一体化していて、歩み寄ることが困難である。

最南端は、砂利だらけの海岸があるのみ。
すぐ対岸に釣り人がいるが、こちらを不思議そうにながめている。


再度渡船乗り場へ戻り、お湯をわかしてコーヒーブレイク。
しかし渡船が10分以上早く到着。
ふた口しか飲んでないコーヒーを捨て、あわてて乗船。
1時間に1便しかないので、いくら時間に余裕があるとはいえ、乗り過ごすわけにはいかない。


午後2時、近くのコンビニ風ショップで昼食。
バス到着まで、1時間ちょっと。
これ以上観光するのは時間的に危険だし、これ以上観光スポットが見当たらない。
とりあえず、住宅地をウロつくことにした。

けっこう民家が密集している。
かつて、淡路島でいちばん栄えていたということが、うなずける。
路地裏では、親子でキャッチボールをしていたり、子どもが走り回って遊んでいる姿が見られる。
自分が子どものころは当たり前だったこの光景も、最近見なくなったなぁ。

ノスタルジーに浸りながら、ふと時計を見ると、いつの間にか1時間が経過している。
時間を忘れてながめていられる、住宅地の魅力はすごいと思う。
やはりその土地を知るには、住宅地を歩くのがいちばんである。


予定通りバスを乗り継ぎ、大阪の市街地を経由して、我が家に帰宅。
淡路島で感じた、珍しげにキックボードを見る人のあたたかい視線も、市街地ではただ冷たい視線でしかなかった・・・


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