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キックボード大阪→名古屋    【1日目】
● 2010年3月20日(土) はれ 大阪府交野市〜滋賀県甲賀市
旅の目的

キックボードでひたすら東へ向かい、名古屋へ行くことが目的。
冬旅なので、野宿はなし。

目標はあくまで優先度低く、宿が見つからない・寒くてたまらない等があれば、すぐに中止して引き返すこと。



宇治茶の産地として有名な、宇治田原。左右に広がる
茶畑もさながら、町中にただよう茶のにおいが旅心そそる。


信楽では、「これでもか」と言わんばかりに、信楽焼のたぬきが
置かれている。これだけ在庫があって、売れているのか?


国道沿いに、ひときわ派手な外装をまとった建物。
サウナというより、どう見ても昔のラブホみたいである。
年に1度くらい、襲われる感情がある。
特に、ブランクの長い春先には、よくあることだ。

旅に出るのが怖い。
あらかじめ日程を空け、まわりに「旅に出る」と宣言しているというのに、足がすくんでしまう。
特に今年は恐怖心が強く、2日前から夜の寝つきが悪くなっていた。

こんなに恐怖感が強いというのは、何か不吉な予兆・・・?
と考えては、ますます怖気ついてしまう。


けっきょく不安は晴れぬまま、旅は決行。
例年、ゴールデンウィークがその年の旅初めとするのであるが、今年は1ヶ月以上も早い。
今年の冬は暖かい日が多かったせいか、2月から旅をしたい欲求がふくらんでいたのだ。

寒いだろう、と思って出発は遅めでよいと考えていた。
しかし、朝から暖かかったため、目覚めてすぐに出発。

今回、出発前にいろいろと思い悩むことがあった。
旅でもしたら気分は晴れる、という期待も抱いていた。
しかし、出発してからそのことばかり考えてしまい、余計に気分が落ち込む。
せっかく天気がよく、せっかく楽しみにしていた旅だ、というのに。


少し気分が晴れてきたのは、2時間ほど経過してから。
はじめの2時間は、普段バイクなどでよく通る道だったので、旅気分にはなれなかった。
どうやら旅というものは、風景が日常と異なってからが、スタートのようだ。

宇治茶で有名な京都・宇治の町は、ところどころに茶畑が並ぶ。
お茶の工場が点在し、ほうぼうからお茶のにおいがただよう。
国道を走りながら、においを感じられるあたり、旅っぽい。


途中から道は狭くなり、上り坂が続く。
気温はグングンと上昇し、次第に体力が奪われてゆく。
道路案内の気温が、午前中だというのに「19」を示していることから、季節外れの夏日であることがわかる。
たんまり持参した防寒着が、邪魔に感じる。

暑さに負け、上り坂の途中にある木陰で、ひとやすみ。
すると、大荷物を載せた自転車旅人が、ゆっくりと坂を上ってくる。
つい声をかけてしまうのは、自分もかつて自転車旅人だった仲間意識と、純粋に孤独を紛らすためである。

何でも彼は、名古屋から関西圏をぐるっとまわっているらしい。
なかなか無口なコだったので、こちらからあれこれ話をふった。
旅人に会話のニガテな人間が多いことは、悲しい現実である。

彼からは、現在地や時間をしきりに聞かれた。
現在地や時間を気にせず走ったほうが、もっと純粋に旅を楽しめるのに・・・
というノウハウを持っていながら、あえてそれは口にしなかった。
旅の楽しみやスタイルは人それぞれやし、彼は彼なりに何らかの楽しみを持っているかも知れないから。


峠を越え、昼食をとってからは、信楽の町を走る。
信楽焼という、たぬきの陶芸で有名な町である。
国道沿いの至るところに、たぬきの陶芸が置かれていたり、陶芸屋があったりする。

陶芸屋には、無数のたぬきが整然と並べられているので、見ごたえがある。
旅やなく、ぶらっとドライブで寄ったのであれば、ついつい1個買っていただろう。


午後4時半ごろ、目的地周辺へ到着。
まだ太陽は出ているし、気温も暖かいため、走り足りなさを感じる。
ただ、ここより先に進むためには、大きな峠を通らないといけない。
峠の途中で暗くなる可能性があるし、峠の向こうに宿がある保障がないため、今日はここで終了にしよう。

かねてチェックしていた、24時間サウナへと向かう。
チェックしていたとはいえ、ホームページが見つからず、営業しているかわからない。
実際に建物はあったが、何か古くさい。
派手なオブジェが昭和のラブホテルっぽく、どうも廃墟くさい。

国道沿いの入り口は、思いっきり閉鎖されている。
これはマズイな、と思いきや、よく見ると建物の裏側に入り口を発見。


チェックインしてからは風呂に直行し、施設内の居酒屋で夕食をとり、あとは休憩室でひたすらテレビを見る。
いちどチェックインすると外出できないのが、サウナの悲しいところ。

施設自体は、思っていたよりかなり狭い。
広くてまわりがうるさいよりは、はるかにこのほうがよい。


午後9時ごろ、テレビにも飽きたので、仮眠室へ。
仮眠室は、真っ暗な部屋に簡易ベッドが10個ほど並べられている。
各ベッドはカーテンで仕切られており、最低限のプライベートは保たれている。

ただ昔っから、男性専用サウナは“そういう人”のサカリ場、と知られている。
夜中に何もないことを、ただ祈るのみである・・・


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