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				小さな島ながら、意外に上陸する人が多い「魚島」。 
				一見栄えて見えるが、食堂も売店もない。
				 
				 
				 
				 
				お地蔵が4つ密集というのは極端な例だが、お地蔵 
				同士の距離は短い。木製の標識が魚島スタイル。
				 
				 
				 
				 
				島の中央に位置する、「亀居八幡神社」立派で 
				きれいな神社に、誰も人がいないことに違和感が。
				 
				 
				 
				 
				離島の住宅地は家が密集し、路地が入り組んでいる。 
				ここでのお地蔵探しは、まるで巨大迷路のようだ。
				 
				 
				 
				 
				登山道の外れのさらに裏手に、ひっそりと鎮座する 
				41番。山は目印がないので、本当に見つけにくい。
				 
				 
				 
				 
				空と海と島、パノラマで楽しめる展望台。軽い登山が 
				必要だが、この島へ来たなら、ここは外せない。
				 
				 
				 
				 
				枝葉をかき分け、クモの巣を何度も払いのけ進む。 
				これを越えた後にお地蔵を見つけると気持ちいい。
				 
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午前6時に目覚めるや、向かった先は温泉。 
朝風呂に入りながら朝を迎え、どっぷりリゾート気分に浸る。 
もちろん、テラスで海を見ながら朝食というのも、リゾートそのものである。 
 
 
昨日は思った以上に順調に進んだため、今日はいったん「魚(うお)島」をまわることに。 
ちなみに魚島は、面積1.5km・住民250人前後の、ごく小さな島である。 
 
午前7時半に宿を出て、島の中心部にある「弓削港」から渡船を乗り、午前9時に魚島へ到着。 
フェリーの乗務員さんはじめ、釣り人や工事現場の人など、港でいろんな人に声をかけてもらう。 
ただでさえ人の少ない島に、白ずくめの上下に輪袈裟をまとい、お遍路仕様のキックボードを持っていては、目立って当然である。 
 
 
手元の地図で1番を探すも、地図がものすごくざっくりしたもので、わかりにくい。 
しかし、先ほど工事現場の人が声をかけてくれたとき、1番の場所を教えてくれていた。 
その言葉を思い出しながら、入りくんだ民家をくぐり抜け、高台にあるお寺へ到着。 
本堂の脇に、ひっそりと1番のお地蔵さんが祀られている。 
 
そこから2番・3番は、大苦戦。 
すべての道が網羅されていない地図では、場所の特定が難しい。 
また、家同士が密集していて、無数に小路が張り巡らされている、離島ならではの地形も理由の1つ。 
 
しばらく探したが、あまり時間もとっていられないのでいったん諦め、わかりやすいものから見つけて行くことに。 
海沿いを走ると、道沿いにお地蔵さんが、かなり短いスパンで置かれている。 
面白いほどハイペースで進めるが、急勾配な坂のアップダウンが続くので、快適とはいえない。 
 
 
また、空がくもっているせいか、いまいち気分が乗らない。 
と思った矢先、雨がパラついてくる。 
 
まだ本降りではないものの、かなり不安感が増す。 
今回は極力荷物を減らすべく、レインコートを持って来ていないのだ。 
それに加え、海沿いの道に、雨宿りできる建造物がない。 
 
運よく、雨はしばらくしてやんでくれたので、助かったが。 
 
 
途中までは、ひたすら海沿いを進む。 
ただ、25番は舗装も何もない獣道を、クモの巣を払いつつ進んだ先の、高台にあった。 
 
30番あたりから、島の内陸部分へ。 
車が1台通れるくらいの細い道をひたすら上るさまは、まるでトレッキングをしているかのようである。 
 
40番で、道が分岐している。 
左へ進み、「石鎚神社」へ。 
まわりに民家はおろか、すれ違う人も車もない立地なのに、参道や境内はとてもきれいに手入れされている。 
 
いったん分岐へ戻り、次は右へ。 
「亀居八幡神社」という、境内の広い神社がある。 
この神社でも、感じたことは先ほどと同様、こんな場所にこんな立派なものがあることへの、違和感のようなもの。 
島民の信仰心の厚さを痛感する。 
 
 
そこからは、下り坂。 
今まで以上に、お地蔵さん同士の距離が短い。 
 
坂を下り切り、海沿いの道へ到着したとたん、とんでもない強風が吹きはじめる。 
けらずとも、キックボードが進んでしまうほどだ。 
 
とりあえず、88番までまわり切る。 
地図がアバウトなのもさることながら、全体的にお地蔵さんが順番どおりに並んでいなかったり、同じ番号が重複していたりした。 
だから、本当に全部ちゃんとまわれたのかどうか、調べようがない。 
ただ、少なくとも序盤に見つからなかった2番・3番は、再度見つけておきたい。 
 
 
が、その前に腹ごしらえ。 
島に売店も食堂もないと知っていたため、昼食にはカップラーメンとパンを買い込んでいた。 
風をしのげる場所でお湯をわかしたいところだが、フェリーの待合室は室内だし、こっそりバーナーを使おうにも人の往来があるため使えない。 
仕方なく、外にある壁沿いのベンチへ。 
 
お湯を無事わかし、昼食をとっているところに、いきなり突風が吹き、昼食に砂がかかる。 
とりあえず、食べられる部分だけ食べ、腹5分ほどの満たされない食事となる。 
 
次のフェリーまで、1時間を切っている。 
乗り過ごすと4時間も待たなければいけないため、時間を気にしつつ、2番・3番探しへ。 
 
相変わらず、細く不規則で立体的な道を、ひたすら練り歩く。 
何とか、2つとも発見できた。 
 
全工程、わずか4時間の散策であったが、まる1日消化したかのような満足感。 
島の時間というのは、本当にゆっくり流れている。 
 
 
弓削島へ戻ってからは、昨日の最終地点へ戻り、お遍路を再開する。 
昨日見つからなかった36番を、別のルートからまわることに。 
しかし、道が険しすぎて、絶対に進めない。 
 
また、続く37番はさんざん探したあげく、見つからず。 
唯一「この道の先か?」と思える場所は、とても道とはいえない獣道で、ここも足を踏み込めない。 
泣く泣く、断念せざるを得ない。 
 
 
41番からは、登山道となる。 
もちろん、舗装はされておらず、坂をひたすら歩くしかない。 
 
41番を探しながらひととおり坂を上り切り、下りへ差しかかってしばらく行くと、登山道が終わり舗装道路が見える。 
間違いなく、行き過ぎである。 
ちょうどそこに、農作業をしている老夫婦がいたので、たずねる。 
どうも、途中の分岐を見落としたらしい。 
 
道を戻り、言われた地点をよくよく見ると、かろうじて道かなと思える道を発見。 
これは見落として仕方がない。 
無事に、41番も発見した。 
 
 
42番の近くには、展望台がある。 
登ると、空・海・島が360度見渡せる。 
 
特に、弓削島の形をある程度確認できるのは、感動的である。 
とにかく、ただただきれいである。 
 
 
43番からは、さらに道が険しくなる。 
進むごとにクモの巣があり、落ちている棒を拾っては、巣を駆除していかなければいけない。 
 
特に48番・49番は、さらに道が細くなり、険しい。 
よく気持ちが折れずに進めたものだと、まわったあとに感じる。 
 
 
ようやく県道へ戻り、52番まで参ったところで、日程終了。 
今日中にすべてまわれたらいいな、と思っていたが、そこは無理しないことにした。 
 
宿へ戻り、温泉へ。 
1回目は、夕暮れが楽しめ、気分よく。 
2回目は、中学生の集団がうるさく、絶えずイライラ。 
 
部屋に戻り、今晩も部屋のテラスで夕食。 
そうか、テラスだと、火を使っていいのか。 
アウトドア用のバーナーで天ぷらをあぶり、缶詰めをあたためて、酒のアテにする。 
 
1日が、ここまで充実していると感じるなんて、いつぶりだろうか? 
昼のしんどさと、夜のゆったり感のギャップが激しすぎて、心から楽しみを実感できる。
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