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津軽海峡冬景色があまりの大ボリュームで流れ、
押した後恥ずかしい。オブジェがまるでロールケーキ。
「龍飛崎灯台」。灯台こそ小さいものの
前方と左右に海が広がり景色は圧巻!
国道339号線は「階段国道」。意外に長く
疲れる。8月なのにあじさいが満開!
国境の長いトンネルを抜けると北国となる青函
トンネル。海底トンネルを想像すると心ときめく。
小さな商店すらない集落はたくさん
あるが、それを支える移動販売車。
人里離れた国道脇にひっそりたたずむ「岩屋観音」。
しっかり手入れされ信仰の深さを感じる。
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昨日とは違い、今日はゆったりとしたスケジュールだ。
朝風呂に入って朝食をとってからは、少し部屋でゆっくりして出発。
いきなり走り出すのではなく、まずは宿近くの観光地を散策する。
まずは「津軽海峡冬景色歌謡碑」。
石碑の前にあるボタンを押すと、「津軽海峡冬景色」が流れる。
これが思っていた以上に大音量で音質もよい。
続いて「龍飛崎灯台」。
灯台自体は小さいながら、パノラマに広がる津軽海峡の景色と、向かいにある北海道の大地が望めて爽快である。
そこから国道を北へ進むのだが、ただの道ではない。
何と国道なのに階段なのだ。
「階段国道」として有名な、国道339号線である。
段数362段と意外に距離があり、標高70mを下る。
これが階段でなくなだらかな坂であれば、キックボードで快適に進めるのに。
階段を下ってからは東へ進む。
小さな港町がいくつも続く。
それよりも、向かい風が強い!
途中下り坂に差しかかっても、まったくキックボードが進まないほどだ。
休憩するにも、都合よく道の駅などがあるわけでなく、防波堤の陰に隠れるようにして風をしのぐしかない。
空も厚い雲に覆われていて気分が乗らない。
天気予報では、明日もあさっても同様の天気らしい。
こんな気分が続くのであれば、いっそ旅を中止したほうがいいのではないか?といった考えが脳裏をよぎる。
心が折れそうになりながらも、「青函トンネル入口広場」に寄る。
名前のとおり、青函トンネル本州側の入り口がある。
時間があえばそこに新幹線の通る姿が見えるそうだが、つい先ほど通ったばかりらしく、見ることは諦めるしかない。
ベンチでボーっとしていたら、ライダーの人に声をかけられ、キックボード旅についていろいろ問われた。
こうして話しかけてもらうだけで、どん底だった気分がだいぶ救われる。
そこからの道はお店がほとんどなく、ようやく見つけたコンビニで昼食をとる 。
フードコートがないので、風にあおられながら外で食べるしかない。
昼食後は風が弱くなり、落ち込んだ気分もようやく回復。
と思いきや、またすぐ強風が吹きだす。
高野崎という草原が広がる公園で足を止める。
ここにはお土産屋があり、2階が屋内の展望台になっている。
迷わず展望台へ上がり、ようやく風をしのいで休憩ができる。
風がないというだけで、これほどまでに安心できるものなのか。
しかし10分ほどしたところで、「お店閉めます」と店員から声がかかり、あっけなく追い出される。
こんな天気だから客足もほとんどないのだろう。
再び足を止めたのが、青森県北西部にある巡礼地・津軽三十三観音霊場のうちの1つ「岩屋観音」。
岩の洞窟にお地蔵さんが祀られている。
岩場に囲まれた立地が、風をしのぐには絶好である。
宿に着いたのは午後5時。
達成感よりも、風をしのげることの安心感が強い。
レストランも併設している温泉付きペンション。
夕食時はやたらと白米が食べたくなり、茶碗4〜5杯分ほどあったおひつのごはんを空にした。
食後はやたらと眠たくなる。
ビールもそれほど飲んでないというのに。
日中強風を浴びたことで、かなり体力が消耗したのだろう。
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