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広い砂浜が広がる「鵜の岬海岸」。さすがに
寒すぎて人がおらず、散歩する人すらまばら。
国道沿いの小さな雑居ビルが今夜の宿。宿の規模
より、周辺に散策できる場所がないのが残念。
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最近のキックボード旅では、たとえまわり道になろうとも、できるだけ海沿いの道を走るようにコースを決めている。
せっかく日本を一周するのだから、少しでも大きく周りたいという意図だ。
しかし今回は、大きく内陸部へ迂回せざるをえない。
というのも、福島県の海岸沿いにある国道が通行できないためだ。
理由は言わずもがな。
今回の旅は、やはり少なからず、震災の爪痕に直面してしまうのだろうか。
前回の終着地である日立駅までは、新幹線と電車を乗り継いで移動。
晴れているかと思えば急に雨が降ったりと、車窓から見える天気はめまぐるしく変化する。
午後1時半、日立駅に到着したときは晴れていてひと安心。
しかし寒い!
何でも、北日本に季節外れの寒波が降りてきているらしい。
1日でいちばん気温の高い時間帯にもかかわらず、厚手の長袖・長ズボンを着て走ることとなった。
出発してすぐ国道6号線を進む予定だったが、まさかの自動車専用道。
並行した道もなく、迷路のように細く入り組んだ道を進むことを余儀なくされる。
はじめに足を止めたのが、鵜の岬海岸。
小高い丘を登ると公園があり、一帯が国民宿舎の敷地となっている。
場違いな格好でホテルのまわりを散策する。
というのも、施設の奥に鵜の捕獲所があるらしいのだ。
日本各地ある「鵜飼い」の鵜は、すべてここで捕獲されるとのこと。
しかし残念ながら、捕獲所は公開されている時期が決まっているらしく、通路が門で閉ざされていて進むことができない。
それより休憩をしたいのだが、とにかく寒いので、風をしのげる場所を探す。
海岸にあるトイレの近くに、運よく大きな壁があったので、壁に隠れるように腰を下ろす。
トイレのそばは気分的にイヤだし、散歩している人にジロジロ見られてしまうが、そんなこと構っていられない。
再出発後は特に観光はせず。
やはり日立市というだけあり、HITACHI社の工場がやたら多いことに気がつきながら走る。
宿に到着したのは、午後5時。
今日は走行距離が短いので早めのチェックインとなったが、出発後に国道を走れたらもっと早く到着できたのに。
宿の一帯は国道と住宅地が広がり、特に散歩して楽しめそうなところもない。
スーパーで夕食を買い、おとなしく部屋でゆっくりと過ごす。
そんなに長距離を走ったわけでもないのに、足にじんわり疲労感が残っていることが気がかりである。
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