ホームへ
履歴書 ダイアリ 旅の足跡 日帰温泉 リンク 掲示板 チャット
||    ≪旅の足あとTOP ||         1日目    |    2日目    |    3日目        ||


キックボードしまなみ海道周遊    【1日目】
● 2008年9月13日(土) くもり 愛媛県今治市〜愛媛県宮窪町



閑静ながらも、島の一箇所にぎゅっと集結された
集落を歩くと、なつかしくも力強い生活感を感じる。


キックボードは、歩行者か自転車か。少なくとも構造上、
自転車ではないが、下り坂ではけっこうスピード出るぞ!

旅の目的

今治から尾道まで、しまなみ海道を北上。
途中、「大島」「大三島」については、それぞれ島を一周する。

いちおう解説。
なぜ、上記2島だけ一周なのか。

2006年に、ママチャリでしまなみ海道を周遊をした際。
しまなみ海道にある島を片っ端から一周しようと試み、上記2島だけ、時間上周れなかったのだ。
ママチャリのリベンジを、キックボードで果たす。

まぁ、ささやかなこだわりです。



しななみ海道の橋を下る道は、豪快な立体交差。
上から見ると恐怖を感じるが、走るとどうってことない。


遊具が多く、昼間子どもでにぎわっている感じの公園ほど、
夜の静寂さが強調される。ホームレス社会人。
甲板の上で、朝日を望む。
そうしようと考えていたのに、朝起きられなかったのは、寝坊したわけではない。

二日酔い。
昨夜は、フェリーの狭い2等室で、ひとり酒をしこたま飲んだ。
まわりが家族や仲間とワイワイにぎわっているさなか、1人というのはさびしくて仕方がない。
深酒を浴びたのは、孤独感から逃げるためであろう。


午前6時、フェリーは東予港へ到着。
そこから送迎バスで、今治へ。
今治から早速キックボードを走らせるも、いまいちテンションがあがらない。

くもり空の下、しまなみ海道はじめの橋「大三島橋」へとさしかかる。
上り坂をのぼっていると、後ろから自転車乗りに、声かけられる。
「発想がすごいね」

キックボードで走っているという体力的なことより、アイデアをほめられた。
そう、僕がキックボード旅をして気づいてほしいところは、このアイデアそのものなのだ。
さすが自転車で旅している人は、そういう部分をちゃんと気づいてくれる。


橋の途中で、小さな島「馬島」へ下るエレベータがあったので、寄ってみることに。
歩いても、10分あればまわりきれるであろう、ごく小さな島。
それでも人は住んでいて、民家がぎゅっと密集している。

ここで見かけた人は、住民ひとりと、釣り人3人のみ。
本当に静かであり、妙に落ち着く。
二日酔いの不調も手伝い、1時間ほど島でゆっくり休んだ。


島をあとにするとすぐ、橋の料金所。
しまなみ海道にかかる橋では、車両・バイク・自転車で渡る場合、通行料を払わなければならない。
歩行者は、無料である。
キックボードは・・・どれ?

料金所の係の人も、少し首をかしげていた。
「歩行者扱いでいいですよね?ね?」と、なかば強引に係の人を言いくるめ、そのまま通過。
100円ぽっちの通行料が惜しいのではない、橋を渡るごとに小銭を用意するのが、面倒なのだ。


しまなみの島で2番目に大きい島・大島へ到着。
この島を一周すべく、海沿いに時計回りに、進路をとった。
島は大きく栄えているわけではないが、「本当に離島か?」と思えるほど、住宅地が多く、開発されている。

正午ごろ、水のみ場と東屋が設置された大きめの公園で、またも休憩。
さっき休憩してから、1時間ほどしか経ってない。
旅の最中、ふだんならこんなに休まないのに。
でもまぁ、最近はこのくらいのスローペースが、むしろ心地よく感じる。


休憩後、走っていると、どうも海が遠く感じる。
と思っていたら、走る予定だった海沿いの道ではなく、島の中央を走る国道を走っていることがわかった。
わざわざ道を引き返すのも面倒なので、とりあえずそのまま走ることに。
どうせ、島を一周したら国道を走るつもりだったし、海沿いの道はあとで走ろう。

島にはコンビニがほとんどないので、スーパーで昼食を買い、海を見ながら食べる。
それにしても、今回の旅はやたら人から声がかかる。
さっきの休憩から1時間の間にも、孫とツーリング中のおじさん、スーパーのおねぇさん、港のおばあちゃん、などなど。
やはりキックボードというツールは、よほどインパクトがあるのだろう。


昼食後は、島の東を南下。
やたらアップダウンが激しく、道路の幅も狭い。
自転車でも、ウンザリするであろう道を、ヒーヒー言いながら走った。

先ほど声をかけてくれた、孫連れのおじさんとの再会が、唯一の癒やし。
こういう「その日限りの仲間」というのは、旅ならではで楽しい。


島を一周し終え、北へ進路を変えたころ、陽射しがゆるくなってきた。
そろそろ、夕方である。
野宿は確定なので、まわりにお店があるうちに、食糧の買い出しすることに。

夕食と明日の朝食を買い込み、リュックに荷物を詰めていると、スーパーの前にゴミが散乱していることに気がついた。
子供のおもちゃのゴミ、である。
子供に、教育できない親の神経が、まったくもって理解できない。
たまたまリュック内のゴミも整理していたので、ついでに片付けることに。

再出発してしばらくし、気がついた。
ない!
地図がない。
さっきゴミを捨てた際、あやまって捨ててしまったようだ。
たまに「いいことした!」と思えば、こんなふうに仇となる・・・

辛うじて、観光向けパンフレットがあるが、細かい道が書かれていない。
これから先、ものすごく不安である。


先ほど迷ったため行けなかった、海岸沿いの道を北上。
進むにつれ、みるみる山道となり、みるみるあたりが暗くなる。
昔であれば、暗くなる前に寝床を確保していないこの状況は、ひどく恐ろしかった。
今やすっかり慣れたもので、むしろ「今日はどんなとこ泊まんねやろ?」と、楽しみを覚えるほどである。

完全にあたりが真っ暗になったころ、ようやく人里に到着。
外灯がこうこうとつき、トイレが完備されたきれいな公園を見つけたので、迷わずそこで荷物を下ろす。

10分ほどゆっくりしていると、突如強い雨が降ってきた。
あと少しこの公園に来るのが遅れていたら、山道で泣きを見ていたことだろう。
雷鳴を聞きながら、東屋の下でとる夕食は、なんともスリリングである。


さて、先ほどからテントを張りたいのだが、東屋にある常設テーブル&いすが邪魔で、スペースがない。
東屋からはみ出した形でテントを張るのは可能だが、思いっきり雨がかかる。
この安物のテントは、とても雷雨に耐えうるシロモノでもないし。

いっそテーブルの下で、ザコ寝かな?
などと、地酒を浴びながら、他人事のように考えている最中である。


||    ≪旅の足あとTOP ||         1日目    |    2日目    |    3日目        ||