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キックボード弓削島・魚島遍路    【2日目】
● 2015年10月11日(日) くもりのちはれ 【魚島】満願 【弓削島】38番 金剛福寺〜52番 太山寺



小さな島ながら、意外に上陸する人が多い「魚島」。
一見栄えて見えるが、食堂も売店もない。


お地蔵が4つ密集というのは極端な例だが、お地蔵
同士の距離は短い。木製の標識が魚島スタイル。


島の中央に位置する、「亀居八幡神社」立派で
きれいな神社に、誰も人がいないことに違和感が。


離島の住宅地は家が密集し、路地が入り組んでいる。
ここでのお地蔵探しは、まるで巨大迷路のようだ。


登山道の外れのさらに裏手に、ひっそりと鎮座する
41番。山は目印がないので、本当に見つけにくい。


空と海と島、パノラマで楽しめる展望台。軽い登山が
必要だが、この島へ来たなら、ここは外せない。


枝葉をかき分け、クモの巣を何度も払いのけ進む。
これを越えた後にお地蔵を見つけると気持ちいい。
午前6時に目覚めるや、向かった先は温泉。
朝風呂に入りながら朝を迎え、どっぷりリゾート気分に浸る。
もちろん、テラスで海を見ながら朝食というのも、リゾートそのものである。


昨日は思った以上に順調に進んだため、今日はいったん「魚(うお)島」をまわることに。
ちなみに魚島は、面積1.5km・住民250人前後の、ごく小さな島である。

午前7時半に宿を出て、島の中心部にある「弓削港」から渡船を乗り、午前9時に魚島へ到着。
フェリーの乗務員さんはじめ、釣り人や工事現場の人など、港でいろんな人に声をかけてもらう。
ただでさえ人の少ない島に、白ずくめの上下に輪袈裟をまとい、お遍路仕様のキックボードを持っていては、目立って当然である。


手元の地図で1番を探すも、地図がものすごくざっくりしたもので、わかりにくい。
しかし、先ほど工事現場の人が声をかけてくれたとき、1番の場所を教えてくれていた。
その言葉を思い出しながら、入りくんだ民家をくぐり抜け、高台にあるお寺へ到着。
本堂の脇に、ひっそりと1番のお地蔵さんが祀られている。

そこから2番・3番は、大苦戦。
すべての道が網羅されていない地図では、場所の特定が難しい。
また、家同士が密集していて、無数に小路が張り巡らされている、離島ならではの地形も理由の1つ。

しばらく探したが、あまり時間もとっていられないのでいったん諦め、わかりやすいものから見つけて行くことに。
海沿いを走ると、道沿いにお地蔵さんが、かなり短いスパンで置かれている。
面白いほどハイペースで進めるが、急勾配な坂のアップダウンが続くので、快適とはいえない。


また、空がくもっているせいか、いまいち気分が乗らない。
と思った矢先、雨がパラついてくる。

まだ本降りではないものの、かなり不安感が増す。
今回は極力荷物を減らすべく、レインコートを持って来ていないのだ。
それに加え、海沿いの道に、雨宿りできる建造物がない。

運よく、雨はしばらくしてやんでくれたので、助かったが。


途中までは、ひたすら海沿いを進む。
ただ、25番は舗装も何もない獣道を、クモの巣を払いつつ進んだ先の、高台にあった。

30番あたりから、島の内陸部分へ。
車が1台通れるくらいの細い道をひたすら上るさまは、まるでトレッキングをしているかのようである。

40番で、道が分岐している。
左へ進み、「石鎚神社」へ。
まわりに民家はおろか、すれ違う人も車もない立地なのに、参道や境内はとてもきれいに手入れされている。

いったん分岐へ戻り、次は右へ。
「亀居八幡神社」という、境内の広い神社がある。
この神社でも、感じたことは先ほどと同様、こんな場所にこんな立派なものがあることへの、違和感のようなもの。
島民の信仰心の厚さを痛感する。


そこからは、下り坂。
今まで以上に、お地蔵さん同士の距離が短い。

坂を下り切り、海沿いの道へ到着したとたん、とんでもない強風が吹きはじめる。
けらずとも、キックボードが進んでしまうほどだ。

とりあえず、88番までまわり切る。
地図がアバウトなのもさることながら、全体的にお地蔵さんが順番どおりに並んでいなかったり、同じ番号が重複していたりした。
だから、本当に全部ちゃんとまわれたのかどうか、調べようがない。
ただ、少なくとも序盤に見つからなかった2番・3番は、再度見つけておきたい。


が、その前に腹ごしらえ。
島に売店も食堂もないと知っていたため、昼食にはカップラーメンとパンを買い込んでいた。
風をしのげる場所でお湯をわかしたいところだが、フェリーの待合室は室内だし、こっそりバーナーを使おうにも人の往来があるため使えない。
仕方なく、外にある壁沿いのベンチへ。

お湯を無事わかし、昼食をとっているところに、いきなり突風が吹き、昼食に砂がかかる。
とりあえず、食べられる部分だけ食べ、腹5分ほどの満たされない食事となる。

次のフェリーまで、1時間を切っている。
乗り過ごすと4時間も待たなければいけないため、時間を気にしつつ、2番・3番探しへ。

相変わらず、細く不規則で立体的な道を、ひたすら練り歩く。
何とか、2つとも発見できた。

全工程、わずか4時間の散策であったが、まる1日消化したかのような満足感。
島の時間というのは、本当にゆっくり流れている。


弓削島へ戻ってからは、昨日の最終地点へ戻り、お遍路を再開する。
昨日見つからなかった36番を、別のルートからまわることに。
しかし、道が険しすぎて、絶対に進めない。

また、続く37番はさんざん探したあげく、見つからず。
唯一「この道の先か?」と思える場所は、とても道とはいえない獣道で、ここも足を踏み込めない。
泣く泣く、断念せざるを得ない。


41番からは、登山道となる。
もちろん、舗装はされておらず、坂をひたすら歩くしかない。

41番を探しながらひととおり坂を上り切り、下りへ差しかかってしばらく行くと、登山道が終わり舗装道路が見える。
間違いなく、行き過ぎである。
ちょうどそこに、農作業をしている老夫婦がいたので、たずねる。
どうも、途中の分岐を見落としたらしい。

道を戻り、言われた地点をよくよく見ると、かろうじて道かなと思える道を発見。
これは見落として仕方がない。
無事に、41番も発見した。


42番の近くには、展望台がある。
登ると、空・海・島が360度見渡せる。

特に、弓削島の形をある程度確認できるのは、感動的である。
とにかく、ただただきれいである。


43番からは、さらに道が険しくなる。
進むごとにクモの巣があり、落ちている棒を拾っては、巣を駆除していかなければいけない。

特に48番・49番は、さらに道が細くなり、険しい。
よく気持ちが折れずに進めたものだと、まわったあとに感じる。


ようやく県道へ戻り、52番まで参ったところで、日程終了。
今日中にすべてまわれたらいいな、と思っていたが、そこは無理しないことにした。

宿へ戻り、温泉へ。
1回目は、夕暮れが楽しめ、気分よく。
2回目は、中学生の集団がうるさく、絶えずイライラ。

部屋に戻り、今晩も部屋のテラスで夕食。
そうか、テラスだと、火を使っていいのか。
アウトドア用のバーナーで天ぷらをあぶり、缶詰めをあたためて、酒のアテにする。

1日が、ここまで充実していると感じるなんて、いつぶりだろうか?
昼のしんどさと、夜のゆったり感のギャップが激しすぎて、心から楽しみを実感できる。


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