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キックボード琵琶湖一周    【3日目】
● 2006年8月27日(日) くもりのちはれ 滋賀県高島市〜滋賀県大津市




志賀町の国道161号線は、路肩がないうえ、歩道が狭い!
それでいて大型車がバンバン通るので、通るだけで命がけだ。


昼食どきだというのに、なぜか客が殺到しているスーパー銭湯、
「やまとの湯」。もはや温泉ブームというより、一種の文化である。


購入後わずか3日だというのに、ローラーはヒビが入り、
ヘタしたら割れそうだ。今回の旅の苦痛を、象徴している。
結局、雨は降らなかった。
しかし風は夜の間ずっと強く、テントがなびく音で何度も目覚めた。

午前5時に起き、30分後に出発。
風はおさまっている。
太陽が昇らないうちに、距離をかせがなければ。

当然ながら、今日中に帰らなければならない。
今回、地図はページごとにコピーして持ってきている。
つまり、琵琶湖全体を把握できる地図がないため、自分が全体の何パーセント進んでいるか、わからない。
また、走り終わった地図は随時処分しているため、自分がどのくらいの速度で走っているか、わからない。

不安になりながら、ふと道路標識を見た。
「大津 35km」。
えっ、そんなもん?
時速5キロと考えても7時間、つまりお昼過ぎにはゴールできる。
今日は気分よく走れそうだ。


午前中は、ずっとくもり。
温度こそ高めであるが、陽射しがないだけで、ずいぶんとラクである。
特に、志賀町というエリアは坂のアップダウンがあるため、昨日のような天気ではキツいだろう。

志賀町を越えてからは、市街地へと変わる。
とたんに、すっかり忘れていた羞恥(しゅうち)心を思い出す。
やっぱりこのご時世、キックボードで市街地はねぇ。

特に、通り過ぎる子ども達が、何とも不思議そうな形相で見てくる。
ママチャリで走っているときとは、また違った視線である。


午前11時半、やや疲れがあったので、少し早いが昼食にした。
牛丼屋に入ったのだが、そのすぐ向かいには、先月ママチャリで走ってて雨宿りしたガソリンスタンドがあった。
そのときお兄さんらといくらか話をしたため、あいさつがしたいと思った。
が、普通に接客中だったし、そんなに顔を覚えているわけではない。

通りすぎるとき、会釈といえるかいえないかくらい、軽く頭を下げた。
向こうも、覚えてないだろうなぁ。


さらに30分走ったところで、今度はスーパー銭湯へ。
昨夜お風呂入ったから、いつもなら軽くパスするところだ。

お風呂で長時間ゆっくり・・・ともいかなかった。
体が、火照りすぎている。
とても長湯するコンディションではない。

結局、30分くらいしか楽しめなかった。
シャツの替えは昨日着替えてないため、さっきまで着ていた濡れシャツを着ることに。
Tシャツなんてかさばるものじゃないんだし、1着くらい余分に持っとかんとね。


スーパー銭湯から出ると、思いっきり太陽が出ていた。
が、30分も走ると、ゴールである大津駅へ到着。
さすがに駅前は、もっともキックボードで走るのが恥ずかしい。
でも一応、駅構内までキックボードで走った。

キックボード旅がはじめての経験ということもあるが、走っているときのつらさが尋常でなかったため、走り終えてからは充実感を感じた。
充実感を感じながらも、電車では学生たちの白い視線を感じた・・・


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