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熊野川を走る、ウォータージェット船乗り場。朝7時半なのに、
すでにお客さんが入っている。よほど心地よいんだろうな。
昨日の昼からろくに信号もなく渋滞のない道を走っていた
だけに、渋滞がやけになつかしい。那智勝浦への道にて。
串本あたりから、えんえん海沿い。断崖マニアだったら
おなか一杯になりそうなくらい、カッコいい断崖が多い。
道の駅のすぐ裏に、大きめの川が流れる。こんなところで
生活してみたい、といつも思う。写真は次の日の朝撮影。
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目覚めて5分、旅のピンチを迎える!
携帯で天気予報を確認したところ、明日・あさってが「雨」である。
4日日程で旅を計画していたのに、これでは家に帰れない。
とりあえず、第一目標としていた那智勝浦へ行き、Uターンして帰ろうか。
でもそれだと、昨日来た山道を引き返すことになるので、ただしんどいだけの旅となる。
このまま予定どおり進んだところで、結局雨の中昨日来た山道を走ることとなるので、危険だ。
いろんな思案を浮かべつつ、方向性が定まらないまま、とりあえず出発することに。
天気の不安もあってか、朝からテンションがイマイチ上がらない。
イマイチながらも、明らかに地元では拝むことができない、コバルトブルーの川の美しさに圧倒させられる。
川って、もともとこんな色だったのか。
産業の発達により犠牲になったものは、あまりに大きすぎる気がする。
ゆるやかなアップダウンの道を進み、本宮→新宮と、集落を通過する。
ここいらは、一時期ブームとなった世界遺産・熊野古道の近くである。
明らかに最近開拓された街並みを見ると、いかに世界遺産が経済効果高いか、よくわかる。
あと、やたら宗教関連の看板が目につく。
熊野古道はかつて伊勢神宮への参拝路だったので、伊勢神宮関連の看板があるのはわかる。
しかし、「キリスト」だの「宇宙パワー」だの、えらく国際色豊かである。
やがて太平洋へ差しかかり、目的であった那智勝浦へ到着。
車が渋滞しており、観光客が多い。
とりあえず、お土産でも買って那智勝浦へ来た証拠を残そう。
と、土産屋を探しているうちに、いつしか那智勝浦を過ぎてしまった。
もっと国道に、土産屋が並んでいるものだと思っていたのに。
ちなみに、Uターンをするという計画は、この時点ではすでにない。
せっかくここまで走ったのに、わざわざ引き返すなんて、もったいない!
雨だろうと何だろうと、あと2日も休みがあるんだから、何とかなるだろう。
続いて、本州最南端の町・串本へ。
ここは海がきれいで、ダイバーがやたら多い。
いろんな形の断崖なども多く、観光地としては絶好である。
が、どうもこういう風景が続くと、飽きてしまう。
かつて四国一周で高知を走ったときも、同じ感情を覚えた。
ひょっとして、太平洋とは相性が悪いのだろうか?
以降、この風景を繰り返しながら、道はアップダウンをくり返す。
昼ごろから増え始めた雲は、夕方にはすっかり空一面を覆っていた。
雨での野宿はイヤなので、近くのユースホステルへ電話。
しかし、満室。
そりゃあそうだ、ここは近畿有数の観光地・白浜だもの。
ユースホステルで満室なら、他の安宿も満室だろう。
それでも宿をさがしもって先へ進むが、宿がまったく見当たらない。
夕方雨が降りそうで、泊まる宿がないというほど、旅で不安なものはない。
とりあえず気持ちだけは折れないよう、自分をはげますので精一杯だ。
地図を見ると、予定していたルートの途中に、温泉がある。
とりあえず温泉でも入って、気持ちを落ち着かせよう。
と温泉へ行ってみると、営業していない!
さすがは10年前の地図、情報が古い。
温泉のある場所からすぐ近くに道の駅があるので、ここでテントを張ることに。
「道の駅 ふるさとセンター大塔」。
川沿いにある木造の小屋で、かろうじて雨を防げるであろう屋根がある。
午後7時前だというのに、小屋は閉まっており、駐車場はロープが張られて駐車禁止となっている。
道をはさんだ向かい側が民家なので、「騒がれちゃあかなわん!」という住民への配慮だろう。
ちょうど民家から隠れるように、小屋の裏手にテントを設置。
さっき自販機の整備の人が作業していたり、小屋の管理者らしき人が戸締りに来たりして、何度も目があったがまったく注意されない。
あとは、住民に見つからないよう、気をつけなくては。
それにしても、テントの設置場所がトイレのすぐ裏で、ときどき異臭がする。
テント内に、においがこもらなければいいのだが。
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