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野生動物との遭遇は、キックボードでは逃げられない
ので、恐怖を覚える。が、草食系動物だとほっとする。
タイヤが無残に真っ二つ。「壊れた!」と思った瞬間は
本気で恐かった。冷静に対応できたことが何よりの救い。
淡路島カレー。観光地だからというわけでなく、本気で
おいしい!これを食べるだけのために、淡路に来てもいい。
野宿中に声をかけられたお兄さん。めっちゃ社交的で話が
おもしろく、最高の野宿が楽しめた!写真は次の日の朝撮影。
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空が明るくなりだす午前5時過ぎに、起床。
しかし先を急ぐ必要もないし、そのまま二度寝。
結局出発したのは、午前9時。
野宿をしていて、ここまで遅い出発は珍しい。
あいかわらず、時間を贅沢に使えている。
出発してすぐ、港町である由良の町を通る。
あいかわらず、古きよき住宅地の雰囲気が、気持ちよい。
ここで、タイヤに違和感を覚える。
そういえば、はじめてキックボード旅でタイヤが壊れリタイアしたのも、この町だった。
今回もまさか・・・という不安は、今回は的中せずに済んだ。
そこからは、長い上り坂が続く。
はじめは、がんばればキックボードでけっても上れる勾配だったが、ムリせず歩く。
ひたすら上り続け、峠にさしかかったところで、右方向の林に気配を感じる。
シカだ!
淡路島に何度も来ているが、野生のシカを見るのは、はじめてである。
あまりにうれしく、思わず自転車で坂を上っている親子を呼び止めては、いっしょにシカを観察した。
やがてシカが去って行き、そこから下り坂。
スピードには細心の注意を払いながら、ゆっくり下る。
そしてあと少しで、下り坂が終わり。
下りきってからもスピードを残したいので、ここは一気にかけ下りよう。
と、あえてブレーキをかけず、一気に下る。
最後のカーブ。
左へ舵を取る。
そこで、経験したことのない違和感。
何が起こったかは、すぐにわかった。
後輪が破損。
気がつけば、完全に体が投げ出されていた。
スローモーションの意識の中で、必死に受け身をとる。
最後はリュックがクッションとなり、大事には至らなかった。
とはいえ、左のヒジと両手の手のひらが、すりむいて血まみれ。
消毒をせねば、とは思うものの、近くに民家も店もなく、消毒液がない。
冷静に考え、おもむろにリュックから取り出したのは、焼酎。
なるほど、お酒ってこういう使い方もできるのか。
真っ二つになったタイヤを拾い、新しいタイヤを付けてから、再出発。
出発してすぐ、「モンキーセンター」に隣接するレストラン「ちゃりこ」で昼食。
ここでは、「淡路島カレー」を注文。
タマネギが溶け込んだオリジナルのルーは、味が濃厚でまろやか。
カレーの上に乗っている、タコのフライは身がプリプリ、タマネギのフライは淡路タマネギ本来の甘さが口に広がる。
今までここを何度も通過したが、一度も寄らなかったことをひどく後悔するほど。
これはうまい!
夕方、福良の市街地を抜けて、南淡へ。
ここは温泉地となっている。
野宿前に、ここでひとっ風呂入ろう。
と、日帰り温泉を探したが、ない。
これはとんだ、下調べ不足。
もっと北上すれば温泉もあるが、日没までにとても間に合いそうにない。
ということで、今日のお風呂はあきらめることに。
18時に到着した野宿場所は、今回立ち寄りたかった場所の1つでもある、「道の駅うずしお」。
レストランで淡路牛丼がある、ということで期待していたが、なんと16時にお店が終了。
辛うじて、閉店間際の売店で、おみやげとビール・日本酒を確保。
日暮れ間際の大鳴門橋を軽く眺めてからは、夕食をとるべく、ベンチに腰をおろす。
すると、1人のライダーが声をかけてくれた。
「いっしょに野宿しよう」ということになり、気がつけばいっしょに食事をして、ダラダラとおしゃべり。
何でも、愛媛から出発して、日本各地をバイクで放浪しているとのこと。
昔から旅好きということで、いろんな体験談が聞けて、めちゃくちゃ楽しかった。
今までユースホステルでこのテの話はしたことあったが、野宿でははじめて。
適度なお酒も入って、本当に楽しい時間を過ごせた。
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