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やや霧がかかっていることが残念だが、空・山・海が
同時に広がる四国中央市の景観は、見ごたえあり。
上り坂がきついが、上りきった後に岩場から見える
「寛永通宝」のインパクトには、圧倒される。
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いつものことながら、体の底からにじみ出る感情を、増幅してくれるこの乗り物には感服である。
にもかかわらず、年々航路が現象している現実は、フェリー好きとしては悲しいものである。
夜行フェリーで、大阪から愛媛へと向かった。
ビールを飲みたい気分を抑えたのは、翌日への影響というよりは、今の感情をアルコールでぼかしたくなかったのかも知れない。
少し前まで、不安でいっぱいだった気持ちは、潮風で一気に吹き飛ばされた気分である。
そんなこんなで、フェリーは午前6時に、愛媛県は東予港に到着。
1時間だけ許された仮眠をめいっぱい行い、1時間後に出発。
出発後すぐに道に迷う、というお約束をかましながら、ひたすら東へと進む。
国道を走ると風景が飽きそうなのと、時間に余裕があることを考えて、やや遠回りになるが海沿いの県道を走ることにした。
フェリーを往来するトラックが多いせいか、路肩がやけに広くて、安心して走ることができる。
しばらく進み待っていたのは、峠。
あまり距離は長くないものの、春にしては暑すぎる気候と日差しが、容赦なく体力を奪ってくれる。
坂を上りつめた先に待っていたのは、四国中央市を見下ろせる絶景!
当然、空・山・海も眺められて、申し分ないごほうびである。
絶景を眺めていると、後ろから来たサイクリストに声をかけられた。
地元の方だそうで、四国中央市が紙・パルプ産業の町であること、そのため大きな煙突を持つ工場が並んでいることを教えていただく。
さらに、写真まで撮っていただいた。
坂を下ってからは情報どおり、大きな工場の続く道。
工場が多いせいか、大型トラックがバンバンとおる。
路肩がせまいため、とにかく怖い。
昼からは、こまめに休憩する。
体が運動に慣れていないというよりは、とにかく暑さにやられている感じ。
休憩も、1回ずつの時間を長くとる。
ある道の駅では、「さっき見ましたよ」と家族連れに声をかけられる。
走っているときは孤独感が強いが、こうして「見られている」ということを意識すると、どうも照れくさい。
夕方、時間に余裕があるので「琴弾公園」へ寄り道。
標高の高い急坂を上りきった先に見えるのは、何とも特徴的な光景。
海岸を見ると、昔の貨幣である「寛永通宝」が、砂で形作られている。
昔作られたものを、地元の人が整備してずっと守っているというのが驚きである。
すぐ向こうに広がる海とのコントラストも、絶妙である。
そこからすぐにある、はずが、さんざん道に迷って宿に到着。
アパートを宿として解放した感じの場所で、キッチンもあり、ダイニングと和室が分かれていて、とにかく広い。
宿というより、人の家に泊まりに来たような感覚である。
さんざん汗もかいたし、ビールで乾杯!
といきたいところであるが、泣く泣くおあずけしたのは、最近妙に出てきたおなかのせい。
この旅で、へこましたいという希望があるのだ。
果たしてこの禁酒、いつまで続くやら。
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