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動けるメカニズムはあれど、動かせる人がいないため
止まったままの「野良時計」。いつか動く日は来る?
いつ来ても海がきれいで、砂浜が広く、クソ暑い「琴が浜」。
家の近くにもこんな広いビーチがあればいいのにな。
夜の高知駅前で、ひときわにぎわう「ひろめ市場」。
とても1人で楽しめる雰囲気ではない。
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午前7時にチェックアウト。
朝早いというのに、わざわざ宿の夫婦が、姿が見えなくなるまでずっと手をふってくれた。
宿そのものだけでなく、この夫婦の接客もよくて、本当によい宿である。
天気はたまにくもる程度で悪くはないが、風が強い。
風を浴びるせいか、暑いわけではないのにすぐバテてしまう。
時間があるので、地図を見て観光地へ寄ることに。
向かったのは、「野良時計」という場所。
道中にいくつも道しるべがある割には、見た目は地味。
古びたお屋敷から、言うほど大きくはない時計台が建てられている、というもの。
休憩がてら座っていると、ボランティアの女子高生が説明をしてくれた。
なるほど、ある人が独学で作ったものなのか。
しかし、動かすためにコツがあり、それを知る人がいないために、物理的には現役だがもう動くことができないそうな。
時計よりも、それを高校生でありながら、はきはきと説明できる女子高生に驚いた。
自分がこの歳のころは、知らない人とは、しゃべることすらできなかったのに。
そこからは、琴が浜というビーチ沿いにある、広域なサイクリングロードを走る。
日陰が多く、涼しくて走りやすい!
ちなみに以前に、ママチャリで四国一周したことがあり、今回の旅とほぼ同じルートをとおっている。
にもかかわらず、そのころの風景を鮮明に思い出したのは、この道だけである。
いくら涼しいとはいえ、やはり気温は高く、疲労は蓄積され、1時間ごとに休憩をとった。
ビーチが途切れてからは、大きな国道が続く。
風景があまり変わらなくて退屈なので、あえて道を一本外れて走る。
たった一本外れただけで、田園風景が広がり、自然を感じることができる。
にぎわっている国道とのギャップが、たまらなくおもしろい。
また、国道を走っていると、やたらと人に話しかけられる。
もちろん、人に話しかけられることは珍しいことではないが、頻度がすごい。
高知の方の、県民性なのだろうか。
やがて、夕暮れ前にホテルへ到着。
これで、今回の旅程は終了。
部屋に入ってから、ベッドの上でしばらく動けなくなった。
走り終わったという安心感で、どっと疲れが押し寄せたのだろうか。
体力が戻ってからは、駅前の商店街を徘徊。
旅の終わりを祝うべく、少しぜいたくをしたいところ。
そう思っていて目に飛び込んできたのは、商店街の一角にある、ひときわにぎやかなエリア。
「ひろめ市場」という、魚市場風の屋台が並ぶアーケード。
めちゃくちゃ楽しそうな場所!
ではあるが、座席が早いもの勝ちなので、食べ物を買っても座席の確保ができる保障がない。
それに、よくよく考えてみたら、まわりが活気づいた空間にひとりというのは、あまりに空しすぎる。
結局、スーパーの安売りしているお総菜という、旅の定番メニューをせまいホテルの一室で食べることとなった。
次回、残り半周するのは夏休みの予定。
5月の昼に「暑い!」とバテてる状況なのに、果たして猛暑のさなか走りきることはできるのだろうか。
本気で心配である。
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