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市役所に、風車て!アミューズメント跡を再利用する
姿勢はいいけれど、他の利用方法はなかったのか?
見栄こそ地味ながら、独特なこげ臭さが特徴的で、
うまい!地元だからこそ味わえるのだろう。
やたら店が隣接し、すぐ上に学校があるというシュールな
光景。のちに防空壕跡地であることを知り、納得。
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終日、旅の移動日であった昨日は、午後3時に時津市へ到着した。
電車も港もある街だし、どこか観光できる場所でもあるだろう、という考えが甘かった。
港に着き散策を試みるも、大きな国道と、それに面した全国どこにでもあるチェーン店が軒を連ねているだけである。
古着屋行って、100均ショップ行って時間を潰しつつ、こんなところで何をしてるんだろうと、ただ空しくなる。
まぁ、仕事の激務が続いていた後なので、このくらいのんびりした時間の使い方は、逆に有意義なものだ。
と、自分に何度も言い聞かせた。
さて、「キックボード九州一周」の最終章、1日目。
朝は、宿のバイキングでがっつり栄養をとり、午前7時半に出発。
昨夜、激しい雷雨があったため、道はびっしょり。
また、朝の天気予報では、夕方から雨が降るそうな。
おのずと急ぎたくなってしまうのだが、初日からがんばりすぎると、体に疲れやダメージが残る。
ゆるやかにアップダウンする道を走りながら、適度な休憩をとった。
やけに道がきれいになってきたな、と思い走っていると、風車とレンガ造りの建物が見える。
「旧・オランダ村」だ。
車の往来もあるし、一部の施設が見学できるのか?
と近づいてみると、どうやら建物が市役所として再利用されているらしい。
何てぜいたくな市役所!
廃墟好きとしては、ちょっと施設内に入ってみたいところ。
しかし、進入はおろか、奥にある施設跡をのぞける場所すらない。
正午前、ちょうど休憩しようかというタイミングに食堂を見つけ、昼食がてら入ることに。
いかにも「地元の食堂」といった、まったく派手さのない店構え。
案の定といっていいのか、お店にお客さんはゼロ。
選ぶ余地がないくらい少ないメニューから、頼んだのは「長崎ちゃんぽん」。
キャベツ・もやし・かまぼこ・豚肉と、具材もシンプル。
しかし、具材にこげ臭さがついており、絶妙なうまみを引き出している。
「家庭の味」とでもいうのか、チェーン店ではとても味わうことのない、どこかなつかしさを感じる。
見た目だけで、お店を決めてはいけないな。
昼食後、1時間ほど走ったところにある「西海橋」という橋で、やたらと人が真下の川を見ている。
見ると、海面が独特の模様を描いている。
いわゆる「うず潮」と呼ばれるもので、いろんな方向に水が向かってはぶつかり合い、場所によって渦ができている。
ダイナミックな渦は見られないものの、あちこちで生き物がうごめいているのかと思える海面の動きは、見ていて飽きない。
そこからは休憩なしに3時間、ひたすら走る。
天気予報での「夕方に雨」を、警戒してのことである。
特に昨夜のような豪雨が降れば、走っていても楽しくないどころか、危険ですらあるからだ。
とはいえ、心に余裕を持たずに走るというのは、楽しいものではない。
時間が押しているわけでもないんだから、もうちょっとゆとりを持たないと。
そう自分に言い聞かせてはいても、なかなか体が休んでくれない。
宿に到着したのは、予定よりだいぶ早い、午後4時半。
結局、雨は降らないばかりか、降る気配すらない。
部屋にいても時間をもて余すだけなので、佐世保の街を徘徊することに。
近くに、小さなお店の並ぶ商店街がある。
何でも、店舗は防空壕の跡を利用したものだとか。
風景としては独特ですばらしいのだが、売っているものが肉や野菜など生活感あふれるものなので、長居できるものではない。
あえて繁華街ではなく住宅地へ入ると、ところどころに昔の石垣やレンガ造りなどが、見事に調和されて残っている。
昔から、この街が栄えてたことがわかる。
お腹が空いてきたので、夕食を探すべく、都心の商店街へ。
やはりここへ来たなら、本場の「佐世保バーガー」を食べたいところ。
だが、そこそこ長い商店街に、佐世保バーガーのお店が1軒も見当たらない。
商店街から外れた道なども探すが、やはりない。
もしかして、全国的なブームが去ったとともに、本場からもなくなったのか?
かくして、結局いつもどおり、スーパーのお惣菜をホテルで食べることとなった。
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