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キックボード京都→福井    【4日目】
● 2016年8月8日(月) はれ 福井県福井市〜福井県あわら市



波状の形状た特徴的な「弁慶の洗濯岩」。
巨人になって上からバリッと踏みつけたくなる。


多くの工場が並ぶ「テクノポート福井」。
整備しつくされた道は、風景が変わらず不快。


麺はうまいがらっきょが邪魔な「らっきょラーメン
御膳」。全体的にボリュームあってオトク。


今回バッキバキに壊れまくったタイヤ。摩耗せず
砕ける壊れ方が今回の特徴。原因追求が必須。


平日なので静まり返った、粟津温泉卿。
中断した旅の無念を忘れ、じっくり疲れをとる。
相変わらず、朝から海沿いの道。
海の美しさもさながら、さまざまな質感の岩が見られて、楽しめる。

特に特徴的なのが「弁慶の洗濯岩」。
海水により波状に侵食された岩が、幾重にも並んでいる。
かつて弁慶が旅の途中、ここで衣類を洗ったという伝説が残っているとか。
海水で洗濯、ということに違和感を覚えるのは、現代人だからか。


出発して1時間、タイヤが壊れる。
いよいよこれで終わり。

ではなく、壊れる寸前に取り外したタイヤを、3つ取り置いていた。
また、前輪は比較的まだダメージが少ないので、これら4つを付け替えながら進む。

絶えずガタガタと振動がし、異音もする。
いつもより、スピードも出ない。
いつもならストレスとなるが、今は少しでも前に進むことが最優先なので、割り切ってゆっくりと走る。


最悪、すべてのタイヤが壊れた場合は、バスに頼らなくてはいけない。
そのため、道中にバス停を見つけては、安心する。
が、やがて見当たらなくなってしまう。

「テクノポート福井」という工業地帯に差しかかったときは、日陰がなく、休憩場所もないため、辛さしか感じない。
そうこうしているうちにタイヤも壊れ続け、いよいよ最後となる。

あと5キロ先に、今日の目的地としている場所がある。
タイヤが正常なら30分そこらで行ける距離だけに、もどかしい。


工業地帯の終端付近にある「道の駅 みくに」で、ひと休憩。
もうキックボード旅は終わりだと確信し、ここでお土産を買う。
まだ大阪には帰るつもりないのに、お土産を漁る行為に、ただならぬ違和感を覚える。

お昼どきなので、ついでに食堂へ寄る。
このあたりの名産をあしらった「らっきょラーメン御膳」なるものを注文。

スープにさまざまなうまみが溶け込んでおり、ちぢれ麺との相性も抜群でうまい。
これを、らっきょが口に入ったとたん、これらの味が見事にリセットされる。


時間は正午過ぎ。
いつもなら、食後しばらく休憩をとるところである。
が、出発後タイヤが壊れたら、ここから5キロは歩く必要がある。
あまり時間が遅くなってもイヤなので、すぐさま出発することに。

振動と異音を感じ、経験上どう考えても壊れる寸前と思われるタイヤは、意外にもしぶとくがんばってくれる。
やがて、道は住宅地の近くを通り、バス停もちらほら見つかる。
そして、ついに目的地としていた「舟津」という交差点へ到着。
旅全体で考えると“中断”ということになってしまうが、この極限の状態で目的地へ到着できたことに、思わずガッツポーズが出る。


そこからバス→電車を乗り継ぎ、粟津温泉へ。
温泉街にある旅館が、素泊まりで4,000円台というのはありがたい。
温泉に浸かり、外を散歩し、すっかり心が「旅」から「旅行」に切り替わる。


翌日以降は、地方競馬や競輪など、変わった形で北陸を楽しんだ。


せっかく長期休暇があるというのに、4日しか走れなかったのは、ただ残念である。
とはいえ、いつも以上にグルメを楽しめたし、たくさんきれいな景色も見ることができた。
タイヤの持続性は次回への重要課題であるが、まだまだキックボード旅は、やめられない。


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