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険しい道を越えて広がる南国リゾートの
ような景色。天気の悪さが残念なところ。
神社の境内奥にある「鉈切洞穴」。どうせなら
奥まで入りたかったが、残念ながら立入禁止。
見た目こそ地味ながら、景色はよい
「洲埼灯台」。訪問客が意外に多い。
道幅が狭いと思えば、歩道が砂の堆積で埋まった
模様。砂から顔を出す道路標識がシュール。
「南房パラダイス」でいただいた、さばヅケ丼。
有料でもいいから白米がもっと欲しい。
房総フラワーラインの歩道を進むと突如現れた馬たち。
「何乗って歩道進んでんねん」と互いに思ったことだろう。
2003年に解散したはずの「たま」が、まさかのライブ。
楽曲もパフォーマンスもMCも、抜群にすばらしい。
旅の最中いろんな宿に泊まるが、ペンションは珍しい。
宿がオシャレというだけでいつも以上に癒やされる。
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昨日の暑さを考えると、朝から雲が厚いのはありがたい。
しかし、やたら空気が蒸していて、結局のところ暑いことには変わりない。
昨日に引き続き、しばらく狭い道が続く。
細いトンネルが連続し、絶えず車の往来を気にしないといけないので走りにくい。
やがて館山の市街地に入ったところで、雰囲気が一変する。
道は広く、海岸沿いにソテツが並び、多くの建物が並ぶ。
サーファーも数多くいて、まるで南国のリゾート地のようだ。
ビーチ通りを抜けたところにある「船越鉈切神社」というところがちょっと気になり、休憩がてら寄ってみる。
ぱっと見た目はそう大きくはないのだが、参道が長い。
抜けた先には、「鉈切洞穴」という奥行き36.8mの洞穴がある。
かつてこの周辺は海で、侵食によってできた洞穴だそうな。
洞穴内からは、縄文時代の遺跡がたくさん出てきたらしい。
洞穴は奥まで進めなかったものの、境内は木陰で涼しく居心地がよい。
さらに進んだところにある、「洲埼灯台」にも寄ってみることに。
出発してあまり観光ができていないため、少しでも何かあると足を運びたいのだ。
房総半島南部の最東端にあり、大正8年から稼働しているという歴史ある建物。
灯台そのものはそう大きくないのだが、海を臨む景色がきれいだ。
展望デッキで休んでいると、意外にも次から次へとお客さんがやって来る。
場所をよけるのがマナーだとは思いつつ、他に腰を下ろす場所もなく、疲れているので動けない。
しばらく休んでいると、老夫婦がこちらに話しかけてくる。
行儀が悪いと注意されるかと思いきや、どうやらキックボードに興味津々。
旅の話をするとたいそう気に入っていただき、しばらく話し込んだ。
灯台から東へ「房総フラワーライン」を進む。
名前のとおり、車道と歩道の間に小さな花がずらっと咲き並ぶ。
建物がほとんどなく、1時間くらいまったく風景が変わらない。
正午を過ぎておなかが空いてもお店がなく、どんどんテンションが下がってくる。
ようやく見つけた建物が、「南房パラダイス」というファミリー向けの施設。
こういった施設のレストランは割高だしおいしくない、という偏見があるので避けたいところだが、この先いつ建物があらわれるかもわからないので寄ることに。
メニューには意外と地産ものがあり、「さばヅケ丼」を注文。
味があまり浸かっていないものの、さばは新鮮でうまい。
1,300円と強気の値段設定ながら量が少ないのは残念だが、ゆっくりかんで何とか満腹中枢を刺激する。
食後は猛烈な睡魔に襲われ、30分ほど仮眠をとる。
再出発してすぐ、歩道から複数の馬がやって来る。
なんでこんなところで馬?
という感情より、馬って軽車両扱いだから道路交通法違反では?ということが頭をよぎった。
ちなみに、もう少し進んだ先に馬で散歩できるという施設があったので、そこの馬だろう。
朝からたまに顔を見せていた太陽だったが、昼からはまったく姿を見せなくなった。
くもりがちだった空だが、昼以降はずっとくもり。
夕方が近づくにつれ、空が暗く感じるし風も冷たくなって気分が冴えない。
走っていても楽しく感じないときは、こまめに休憩するに限る。
ということで、1時間おきに休憩しながら進む。
そのうちの「道の駅 白浜野島崎」では、フリーマーケットが開催されていた。
ちょうど終わりがけでブースがどんどん畳まれる中、ライブステージがえらくにぎわっている。
聞こえてくる音楽も、やけに独特だし歌も抜群にうまい。
歩み寄って見てみてびっくり。
たま!
中学に入ったくらいのころに一世風靡していた、伝説のバンド「たま」だ。
流れている曲は知らないものだったが、当時と変わり映えのないメンバーの格好を見ただけで、それだと確信できた。
早く宿に行きたいので1〜2曲聞いてから去ろう、と思っていたが、1曲ずつがとにかく心地いい。
また、曲の合間などに見せるMCやアドリブが楽しい。
ついつい引き込まれてしまい、気づけば最後まで、45分も楽しんだ。
かつてメジャーで天下をとったバンドの生演奏って、本当にすごい!
当時は色モノだと毛嫌いしていたが、思いっきりファンになってしまった。
旅が終われば、真っ先にCDを買いに行こう。
だいぶ時間が押したと思っていたが、午後6時半にチェックインできた。
お宿はペンションで、部屋もこじゃれている。
お風呂が3種類あるというのもありがたい。
体をきれいにしてからは、夕食を求めて外へ。
居酒屋が数軒あるも、値段がわからず入りにくい。
近くにスーパーもなく、結局コンビニで済ますこととなった。
自室で夕食を済ませた後は、ペンションの小さなロビーへ。
旅も3日目となると、誰かと話したくなるものだ。
しかし残念ながら、ロビーには誰も来ない。
もしかすると、誰かと話したいという孤独オーラを出しすぎて、寄りつきにくい空気を出していたのかも知れない。
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