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マンガの世界にありそうなオブジェ。
ひと目で喫茶店だとわかる。
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今日の宿は温泉宿で、到着時間が17時までという縛りがある。
距離的に無理はないのだが、少しでも早めに着きたい。
朝はいつもより少し早めに起き、少し早めに出発。
相変わらず暑い!
東北で朝イチから暑さを感じるのは、本当に異常である。
ほどなくして上り坂に差しかかる。
勾配がきつく、この旅ではじめての押し歩きをする。
意外にも坂は長く続くが、今までもっと大変な坂をたくさん越えてきているので、平常心を保てる。
やがて平地になり、少しすると長くなだらかな下り坂。
道も広めでなだらかで、交通量も少ない。
これは快適である。
ややスピードを上げて、快走する。
……あれ?
気がつくと、左半身に地面を感じる。
ああ、転倒したのか。
立ち上がって再出発しよう、という気持ちはすぐさま失せる。
目の前に、血の海が広がっているためである。
さらにまわりに、人の気配がする。
多くの人に囲まれている。
なるほど、これはただごとではないな。
どうやら転倒して頭を打ち、意識を失っていたようだ。
そして血まみれの姿を見て、通りすがりのドライバーさんが救助に来てくれたようだ。
転倒したときの記憶は、まったくない。
やがて救急車がやってきて、病院へ搬送される。
今まで無事故だったキックボード旅も、これで終わりなのかな……
後遺症とか残らないかな……
仕事に支障ないかな……
自分で勝手に転倒しただけなのに、多くの大人が僕のために動いていて申し訳ないな……
救急車内で思わず泣きそうになった瞬間、病院に到着。
出血はこめかみを切ったことが原因のようで、すぐさま縫合。
それからはMRI等の検査し、途中で警察の聴取など。
結果的に、左ほお骨・左肋骨・右親指の骨折。
意外にも、いちばんマシに聞こえる右親指が「重症」らしい。
ただ実感としては、ちょっと強めに突き指したかな、くらいの痛みしかない。
一応ちゃんと歩けて、検査上問題ないとのことで、昼過ぎに病院を出る。
「とりあえず大阪に帰ってから再検査して」とカルテ類を持って、そのままバスと電車を乗り継いで大阪へ戻った。
重症な状態と言われながら、まさか自力で帰らないといけないとは。
なお、翌日大阪の病院に検査に行ったら、そのまま緊急入院・手術になった。
やはり右親指が重症だったらしく、人生初の全身麻酔とか手術とか2泊3日の入院とか。
右手は1か月以上、ギプスで固定された。
まさか旅日記の最後が、こんな内容で終わってしまうなんて。
本当に今後、キックボード旅はできるのだろうか。
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