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スタート地点・西大津に到着。「よっしゃ行くで」と意気込んだ矢先、
万歩計を忘れたことに気がつく。出先から、自ら出鼻を折る。
片田舎はコンビニが少なく、休憩所がほとんどない。仕方なく、
他人さんの売土地で一服。草むらのすぐ向こうは、琵琶湖。
味は一流、接客三流の「らーめん天平」。よくテレビに出て来る、
行列だけ出来てクソまずい有名店よりも、はるかにうまい!
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新趣向で挑む旅の朝、やたら目覚めが悪かった。
会社で予想外の残業があり、それから旅準備をしたため、すっかり寝るのが遅くなってしまったのだ。
出発したのが午前8時30分、予定よりすでに30分も遅れている。
とりあえず琵琶湖南部・西大津駅まで、電車で行った。
ねぼけていたためか、電車も急行と普通を乗り違え、さらに時間をロスしてしまった。
さて到着。
「よっしゃ、頑張って歩いたる!」と意気込んだところで、万歩計を忘れたことに気がついた。
出先からこんなんばっかりで、先が思いやられる。
近くのデパートへ行き、980円の万歩計を購入した。
購入時、母親くらいの年齢の店員さんに、「今から歩くんか〜」と声をかけられた。
どうやらこの人、かつて琵琶湖のへりを歩いたことがあるらしい。
しばらくその話で盛り上がり、こちらとしてもようやくテンションが高まってきた。
高価と思われた980円の出費も、それ以上の価値がついてしまった。
ようやくこれで出発が出来る。
と思いきや、今度は方角がわからなくなり、いきまり迷った。
近所にいる人達に聞きまわり、ようやく出発となった。
「何や、歩くのって思ってたより余裕やん」と、調子をぶっこいていたのは、はじめの1時間だけ。
1時間ほどでバテてしまい、10分ほど休憩をとった。
やはりこの荷物を背負って、歩き続けるのはラクではない。
以後1時間ごとに、休憩を入れて歩くこととなった。
天気は日中、ずっとくもり。
おかげでのどがかわくことが少なくて済んだ。
その代わり、気分が全然さえなかった。
「雨降ったら引き返したんねん」とか「明日もう帰ったろう」とか、とにかく帰ることばっかり考えていた。
大きなトラブルもなく、ひたすら歩いた。
都会でもなく田舎でもない、何とも形容しがたい道がずっと続いた。
途中、思いっきり印象深い道へとたどり着いた。
そこは今年のGW、旅からの帰路でタイヤがパンクし、パンクを修理する手だてがなく、泣く泣くパンクしたママチャリを押して歩いた場所だ。
ただでさえ気分が冴えないのに、それを思い出して余計ブルーになった。
晩飯は午後4時、かなり早めにとった。
かつて2度言ったことのある、お気に入りのラーメン屋に、たまたまこの時間に差し掛かったからだ。
店員はやたら無愛想ながら、久しぶりに食べるラーメンの味は、最高だった。
そして宿は、管理人がいるのかいないのかよくわからない、キャンプ場。
学生っぽい団体と、夫婦が1組だけ。
特に交友するでもなく、1人黙々とテントを張った。
日が落ちたころ、外がやたら寒くなった。
テント内は全然平気なんだが、トイレのため外へ出る度に、体がブルブル震えてしまう。
それだけ気温が寒いのか、それとも体調が悪いのか。
そうそう、心配していた足だが、マメ・靴ずれ・股ずれ等の外傷はなかった。
予想外にも、肩・腰・太ももなどの内部の痛みが、少し大きい。
明日から心配だ。
現在午後8時。
ヒマつぶしするための本などを忘れてしまったため、やることがない。
かなり早いが、寝るとしよう。
学生たちの話し声と、夫婦が鳴らしてるラジオの音がうるさいんだが、寝れるかな?
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