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大阪→上野越えの国道163号線、前半。手すりの向こう
に、木津川。ここで適当に遊んで、引き返したくなった。
大阪→上野越えの国道163号線、後半。お店も民家も
ないまま、ただ上り坂が続く。日陰がないのよ、この辺は。
上野を越えたあたりの国道163号線、田園風景が広がる。
やっぱ日本は、田園だね。一気にテンションが上がる。
上野→津越えの国道163号線。見た目以上にエグい
上り坂。真夏の真昼間に、自転車で走る道ではない。
宿探しをしているとき、まず目に入るのが「24」という数字。
お泊りOKで助かった。店員さんの対応も良かったし。
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「実は自転車で、遠出してたんですよ〜」
そのセリフでいつも人を驚かしてやるのが、連休明けのイヤラシイ僕の楽しみ・・・でした。
最近は、連休前になると、
「今度はどこ行くの?」
と、先に聞かれてしまう。
「連休=旅をする人」と認識されていることは十分満足ではあるが、どこか空しさを感じてしまう。
そんな感じで、今回もいくらかの人の「期待」に押し出されるかのうように、出発することとなった。
今回は久しぶりに4日間の長丁場の旅を予定。
何と4日以上旅をするのは2年ぶりで、社会人になってからは、2度目となる。
当然、前日までは不安でいっぱいになり、「やっぱ行きたくないなぁ〜、やめよっかなぁ〜」と、いつもながらの葛藤にかられた。
しかし、先述したとおり、まわりからの「期待」があるからには、行くしかあるまい。
家にいてもやることないし。
そう吹っ切って、午前8時過ぎにスタートした。
家を出て5分後、突然何ともいえない疲労感に襲われた。
えっ、こんなところで?
やっぱり、引き返したほうがいいんかな?
そう思いつつも、これだけ段取りして出かけたのに引き返すなんて、できない。
きっとこいつは、暑さのせいだ。
自分を何度も説得しながら、とりあえず足を進めた。
今回の旅のテーマは、「ゆとり」。
例年以上に暑いため、今までのように距離ばかり気にしていたら、どこかで事故に巻き込まれかねない。
日程も十分あるし、1日100キロくらいを目指そう。
今日のメインルートとなる、国道163号線。
片道1車線の、山に囲まれた道だ。
交通量が多く、特に大型車なんかがバンバン通るので、けっこうこわい。
右手に流れる木津川の美しさを楽しんでいたらひかれそうなので、運転に集中せざるを得ない。
多めに休憩をはさみつつ、相変わらずテンションは低いまま、午前中はひたすら163号線を走った。
途中、伊賀上野で昼食休憩を多めにはさみ、午後もやっぱり163号線。
しかし、さっきとはうって変わり、気分が良くなった。
先ほどまでは人里の少ない山道だったが、ここは田園の広がる田舎道。
ついつい暑さを忘れ、実に快適に走れた。
それにしても、この道は一度自転車で走ったことがあるはず。
なのに、この新鮮な気持ちは何なんだろ?
道って、気分によって、見え方が変わってしまうのか?
途中、峠を1本越え、三重へ着いたころには、午後4時半。
普段のペースを考えると、やや遅くはあるが、それが今回の旅の目的である「ゆとり」なので、いいことだ。
今日の目標は、地図にのっている24時間営業の健康ランド。
健康ランドというのは、安価で温泉が入れ、一晩泊まれるという場所で、自転車で旅するうえでは、これ以上条件の良いことはない。
ただ、仮眠室がなくザコ寝だったらちょっとイヤだけど。
さらに1時間ほど進み、「24時間・温泉」のネオンが見えた。
早速行くと・・・目の前にはパチンコ屋が。
どうやら、パチンコ・カラオケ・ビリヤード・温泉などが1つの施設に集まっているようだ。
ちょっと「健康ランド」にしては、不健康すぎやしないか?
温泉は、500円ちょっと。
えっ、24時間にしては、安すぎない?
何となく不安を覚えつつ入場してみると、中にはザコ寝のスペースなんてなく、更衣室しかない。
これじゃあ、ただの銭湯やんけ!
とりあえず、ひと風呂浴びた。
温泉はホンモノらしく、なかなか気持ちが良い。
しかし、不安がぬぐいきれず、あまり落ち着いて入れなかった。
さて、どうしたものか。
ここで泊まろうにも、まさかこんなせまい更衣室で、眠れるわけがない。
そわそわしていると、ある張り紙が目に入った。
「営業時間・深夜3時まで」
えっ、24時間ちゃうの?
さらに張り紙を熟読すると、どうやら「カラオケ・ビリヤード」が24時間営業らしい。
なるほど、ここは健康ランドなどではない!
手元の地図が古いもんだから、その間に改装しやがったな。
そう気がつくや否や、すぐさま出発の準備をした。
さすがに若者が集まって来るカラオケボックスで寝る自信がないし、宿を探すなら早くしないと日が暮れてしまう。
外へ出たときには、ほぼ日が傾いていた。
参ったな。
地図を見てもキャンプ場やユースホステルはなく、野宿できるほど田舎ではない。
参りながら、妙に落ち着いている自分に気がつく。
「まぁ、どっかで泊まれる」そういう根拠のない自信が、脳みそにこびり付いているようだ。
自転車を進め、10分もしないうちに、対向車線に「24H」と書かれた看板が見えた。
国道沿いにある、ネットカフェだ。
ほら、あるやん。
もちろん何のためらいもなく、ネットカフェへと足を運んだ。
早速店員さんに料金体系などを聞き、3000円ちょっとで泊まれることが確認できたので、泊まることにした。
ここで、いちばん助かったのが、フリードリンク。
名前のとおり、ドリンクが飲み放題なのだ!
ちょうど温泉のあと何も飲んでなかったのと、もともと自転車こいでて脱水症状気味だったので、とりあえずお茶をアホほど飲んだ。
さらに、晩飯を食べてなかったので、コーンスープ(これも無料)を3杯ほど飲んだ。
店にとってみたら、これほどまでに厄介な客はいないだろう。
ごめんなさい。
そんなこんなで、明日にそなえて寝る。
ホントならマンガ読み漁ったり、ビデオ見まくったりしたいのだが、明日も早いんで、ガマンだ。
旅の途中は、“俗世間”と可能な限り離れる、というのが信条だからね。
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