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キックボード知多四国遍路    【1日目】
● 2015年9月19日(土) はれときどきくもり 1番 曹源寺〜17番 観音寺



門の前が露店でにぎわう、「曹源寺」。住職さんの
塩対応は意外だが、大きなお寺で気が引き締まる。


前のお寺で見た人が、次のお寺にもいることが
続く序盤。この流れも、午前中にあえなく遮断。


真夏の暑さを感じつつも、空には秋を
思わせる雲。早く涼しくなってほしい。


お地蔵さんの後ろに並んでいるのは、小さなお地蔵さん
たち。お遍路と関連はないが、インパクトがある。


実際は写真よりもっと薄暗い夕暮れ。立ち
止まると蚊に襲わえるのが何より不愉快。
四国八十八箇所巡礼を模したお遍路、いわゆる「新四国」は、全国各地にある。
今年7月から、この新四国をキックボードでまわる旅をはじめている。

今回は、その中でも「日本三大新四国」の1つと言われている、知多四国八十八箇所を巡る。
何でも、亮山阿闍梨(りょうざんあじゃり)という住職が1809年に、夢に出てきた弘法大師さまのお告げにより、知多半島にお遍路を作ることになったそうな。
協力者2人とともに、16年かけてすべての札所をそろえたという。
巡礼する場所は、前回の向島ではほぼお堂だったが、今回はすべてお寺が建てられているというのだから、かなり本格的である。


午前10時、前後駅から出発し、1番「曹源寺」へ。
お寺の門の前では、食料品やら衣料品の露店が多数あり、活気づいている。
地元の人がイベントごとするほど由緒あるのかと思うと、胸がときめく。

境内に入ると、まっ先に住職さんのいる場所へ。
というのも、お寺での参拝方法が、よくわからないからだ。
親切に教えていただけるのかと思いきや、つっけんどんに「そこのパンフレット見て」と、ビジネスライクな対応をされる。

参拝方法は、ざっくりと次のとおり。
(1)手を洗う(神社と同じ)
(2)本堂仏殿を参拝
(3)大師堂を参拝

(2)は、いわゆるお寺のメインとなる建物。
(3)は(2)から少し離れた場所にあり、弘法大師さまの仏像が奉られている。

手探りながらも、参拝を済ます。
なお、(3)ではさらに、次のようなお作法をする。

(a)ろうそくを灯す
(b)線香をあげる
(c)納め札(住所・氏名・願い事を書いた専用の札)を納める
(d)お賽銭を入れる
(e)鈴(りん)を鳴らす
(f)合唱・読経・礼拝


常にあるわけではないが、道にお寺の案内板があり、比較的迷いづらい。
いちいち足を止めて地図を眺める、というプロセスが省略できるだけでも、ありがたいものである。

2番から6番までは、だいたい同じ人と会う。
自転車で身軽に走っている人や、おばあちゃんを引き連れた夫婦、スクータの人など。
「また会いましたね」といったあいさつを交わせるため、孤独感がまったくなく、うれしい。


7番までまわったところで、昼食。
思っていたより、速いペースで進めている。
このままなら、夕方早めに切りあげて、ゆっくりできるかも知れない。

気温は、さすがに夏だし暑い。
しかし、8月に比べたら、ずいぶんマシなほうだ。
風が強いというのも、暑さをやわらげている一因かも知れない。

ちなみに、お寺へ入るたびに荷物を置き、巡礼のお作法をするのに5分程度は足を止める。
こまめに足を止められるので、ふだんの旅のように、1〜2時間ごとにまとまった休憩をとる必要はない。


昼食後も、迷うことなく順調に進む。
9番から10番にかけての道で、菅笠・白装束・金剛杖を装備し、しっかり硬派なお遍路をしている夫婦に声をかけられる。

キックボードなんて移動手段を使っているから、怒られるのでは?
という心配とは裏腹に、ものすごく上機嫌に、キックボードを賞賛くださった。
特に、キックボードのシャフトに木目調のカッティングシートを貼り付け、グリップに和柄のカバーをかけているカスタマイズを、たいそう喜ばれていた。
正直、自分でもいい発想だと思っているが、ここまで盛大に評価されたのは、はじめてである。

本当に気に入っていただいたようで、最後の最後まで、バッシバシ写真を撮られては、声をかけてくれた。


11番を過ぎた午後3時あたりから、どっと疲れが出て、気分が乗らなくなる。
陽射しの色が、少し夕方寄りに色を変えたからか?

一応、今日の目標であった12番に着いたのが、午後4時半。
初日だし、気分が乗らないなら、ここで切りあげるか?
とも考えたが、やはり時間がもったいなくも感じる。
旅の後半、時間に追われるのもイヤだし、午後6時まで頑張ろうと決めた。


そこから、みるみるあたりが暗くなり始める。
ここが最後、とまわった17番に着いた午後6時、参拝している間にあたりが真っ暗になってしまう。

ちょっと頑張りすぎたかな?
と後悔しながら、宿に向かって、真っ暗な道を進む。
ここで活躍したのは、この旅のためにガラケーから機種変更した、スマホのナビアプリ。
こんなに便利なら、もっと早くに変えておけばよかった。


宿へ着いたのが、遅めの午後7時。
ここから風呂や飯を段取りすることを考えると、ちょっとバタバタしすぎだ。
もうちょっと、早い時間にチェックインはしておきたい。

フロントの受け付けは僕と同い年くらいの男の人で、キックボードでお遍路ということを、ほめてくれた。
で、「お接待」だと、ドリンク剤をくださった。
こういう計らいは、非常にありがたい。


改めて、1日の進み具合を、部屋で確認する。
するとどうだ、やや余裕を見て計画したつもりだったが、見事に計算どおりの進捗具合である。
逆にいえば、少しでも遅れが生じると、後の工程をリカバリーしにくくなる。
変にあせるのもよくないが、あまり余裕をこいてもいられなさそうだ。


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