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慣れない飛行機移動はいつも緊張する。
よりによってプロペラ機だとは。
松林に囲まれた県道42号線。風景の変わらない
単調な景色は、時間の感覚をマヒさせられる。
走っていた道が途中からダートに。自転車なら
走り抜けられるのに。実にもどかしい。
夕食はスーパーの惣菜が常なので、宿の
料理は贅沢に感じる。質・量ともに満足。
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旅前に不安を覚えることはよくあるが、今回は特にひどかった。
出発は乗り慣れていない飛行機移動、2日目に雨、台風が近づいている、キックボードではふだん走らないほどのきつい山道がある、全体的に集落が少ない、など。
これが何らかの悪い兆候でないことを祈りつつ、今年の夏旅は始まった。
朝は電車とバスを乗り継ぎ、空港までは順調。
しかしまさかの、飛行機が20分遅れ。
飛行機到着後の電車に間に合わなければ、2時間も電車待ちが発生し、そのぶん予定がずれてしまう・・・
結局は何だかんだで間に合ったのだが、出発早々から旅の不安をあおられることとなった。
前回のゴール地点である船越駅に到着し、出発と同時に太陽が隠れる。
涼しい！
厳密には動くと汗ばむ暑さだが、大阪では連日40度近い記録的猛暑が続いているので、涼しく感じる。
やはりこの時期に東北を選んで正解だった。
少し走ると、大規模な干拓地「八郎潟」に入る。
かつては面積220平方km・日本で2位の広さであった湖を、20年がかりで干拓した場所だ。
地図上では碁盤の目のように整備されているが、ほとんどの道がダートである。
北へ向かうメインロード・県道42号線は、防風のため左右が松で囲まれている。
まっすぐ走ると早めに宿に着くが、せっかくなので干潟の風景を楽しみたく、東へと進む。
しかし松林のせいで干拓地の風景が見えない。
たまに見える田園も、そう見栄えはしない。
上空からなら見応えがあるんだろうけれど。
引き返すのもイヤなので、北へ延びる道を見つけて進む。
しばらく走ると、まさかの途中からダート！
もちろん、キックボードでダートを走れるわけがない。
歩いて進もうにも果てしなくダートが続いているため、さすがに時間がかかりすぎる。
仕方なく、来た道を1時間以上戻る。
「ここさっき通ったな」という感情がわかないことから、いかに道が平凡であることがわかる。
出発時は余裕をこいていたが、だいぶ時間が押してきている。
雲も厚くなって暗くなり、少しだけ雨粒も落ちてくる。
すっかりテンションが下がるが、何とか心を落ち着かせながらひたすら走る。
無事宿に着いたのが、午後7時。
温泉宿というよりは温泉施設に宿泊部屋を設けたような場所だ。
ゆっくりお湯に浸かって体を休める。
湯上がり後の脱力感がすごく、もしかすると相当泉質がいいのかも知れない。
夕食は食堂でいただく。
予算の都合上、女性向けの品数が少ないコースをお願いしていたが、意外に品数も量も多くて満足。
いつもなら1日の旅の締めにビールを飲むのだが、どうも飲みたい感情がわかず、飲まないでいた。
これが1週間も続けば少しは痩せられるのだが、果たしていつまで続くやら。
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