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人通りも少ない小さな川の河川敷で、
こいのぼりの群れ。何とも癒される。
石畳の続く、城下町風景。礼儀正しくあいさつしてくれる
中学生にキックボード姿を見られるのは恥ずかしい。
国道から見える、イルカの群れ。時間が
心配ながらも、しばらく見入ってしまう。
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天気は無事回復し、ひと安心。
朝から、工業地帯を走る。
トラックがたくさん走るためか、道路の幅が広く、路肩もじゅうぶんな広さがあるため、走りやすい。
気分よく走っていると、いつしか道はさびれた集落へ。
あれっ、こんな道走る予定はなかったのだが。
地図を確認してみると、途中で右折しなければいけないことを、うっかり見落としていた。
出発前、もっとよく地図を確認しなくては。
海ののぞめる道の駅で、1回目の休憩。
少し高台になった東屋へ行くと、1人のおっちゃんがいて、声をかけてくれた。
キックボードの旅をひどく気に入ってくれ、1つ質問を答えては、愉快そうに笑う。
ただ、方言がかなりきつく、しっかり聞き耳を立てないと、質問がよくわからなかったりする。
そこから先は、半島のようになっている。
半島をパスすれは1時間以上の節約になるのだが、そんなに急ぐことはない。
あえて、時間のかかる半島周遊のコースを選ぶ。
海沿いの道を、ひたすら走る。
すると、いつしか道は狭くなり、とんでもなくでかい工場が並ぶ、工業地帯へとさしかかる。
またしても、曲がる場所の見落とし。
現在地すらよくわからないので、スマートフォンのナビ機能を使い、正しい道へ向かう。
引き返すことが嫌いな性格なので、昔であればそのまま突き進み、とんでもない時間のロスをしていただろう。
あらためて、スマートフォンの利便性を強く感じる。
ただ、気持ち的には旅の最中、あまり使いたくはないのだが。
海沿いの道から少し離れ、田園と住宅の広がる場所へ。
すると小さな川沿いに、小さなこいのぼりがたくさん並べられている。
1キロは続いているだろうか。
その川沿いの道を走ると、何ともいえないしあわせな気分になる。
そこからすぐ、臼杵という、城下町の町並みを残しているという場所へ到着。
せっかくなので、観光していくことに。
石畳が敷き詰められ、代官屋敷風の建物が残る。
これらの道が何本か枝分かれし、意外に広範囲にのびていて、なかなか見ごたえがある。
メインストリートは土産屋が多く、いつもなら喜んで1軒ずつ寄るのだが、旅の最中だし何も買うあてもないため、パス。
わき道に入ると、多くの中学生が写生をしている。
元気よくあいさつしてくれ、教育が徹底されていることには感心する。
が、さすがにキックボードで走る格好を見られることは恥ずかしく、あまりゆっくり風景を楽しめなかった。
かれこれ1時間観光し、ひと休み。
これからの道程を確認するべく、地図を確認して、びっくり。
距離を読み違えており、あまりゆっくりしていられないことに気がつく。
そしてあわてて、再出発。
途中、長いトンネルにさしかかる。
トンネルなど慣れっこであるが、いかんせん歩道の足場がめちゃくちゃ悪く、タイヤが回らない。
ここに来て、さらなるタイムロスを強いられる。
非常に危ないが、後方から車が来ていないことを確認しては車道に降りて進み、しばらく走ってまた戻る、のくり返し。
トンネルでは、音が反響するため、後方からくる車を音で確認することが困難なので、厄介である。
命からがらトンネルを抜けた後は、海沿いの道。
ある家族が、特に観光地でもないだろう場所に車を停めて、歩道から海を眺めている。
何があるのか、海に視線を送ると、すぐにわかった。
水面では、黒い物体がうごめいている。
イルカだ。
しかも、何匹もの群れ。
エサをとっているのだろうか、たまにしか水面に出てこないながらも、圧倒的な存在感である。
国道沿いの、何の変哲もない道で、こんな珍しいものが見られるなんて。
風が冷たく寒いなか、しばらくずっと見入っていた。
時間は心配するほどでもなく、予定どおり午後6時には宿へチェックイン。
佐伯市の駅前はそこそこ栄えており、「飲み屋街」「スナック街」「一般商店街」の3本の通りが川の字に並んでいる光景は、印象的。
たまには夜は外食しよう、と外をウロついてはみたものの、これといった名物もなく、結局スーパーの惣菜で済ませることとなった。
食費をおさえてしまうのは、貧乏旅をしていた昔の名残だろうか。
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