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出発早々、福井を代表するグルメ2つを堪能。その土地の
地域性を感じるには、食事がいちばん手っ取り早い。
お寺のふもとに並ぶものづくり市のブースの数々。
きっと同様の市場が昔から繰り広げられていただろう。
特に愛嬌を振りまかなくとも、次から次へと
エサを与えてもらえる身分がうらやましい。
お土産屋でいただいた粗品の数々。甘いものは
エネルギーとなるので、純粋にありがたい。
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暑すぎず寒すぎない春先に、長期休暇を使って旅立てるのはありがたい。
ただ唯一ネックなのは、仕事の繁忙期と重なっていること。
疲れと寝不足を感じつつ、前日は午前2時まで旅支度。
こんな状態で、果たして1週間近く走り続けられるのだろうか。
電車で「芦原温泉駅」へ到着したのは、正午前。
前回旅を終えた地点までは、ここからバスを使わないといけない。
しかしバスの乗り場がたくさんあり、どこで乗ればいいのかわからない。
案内所を見つけて聞いてみると、どうやらつい先ほど出てしまったところらしい。
事前に調べていれば、スムーズに乗り換えができたのだろう。
次の便まで時間があるし、時間も時間なので、まずは腹ごしらえ。
駅前には定食屋が2軒、横並びでたたずんでいる。
いずれもメニューは似たようなものだが、玄関口にメニューを派手に飾っているほうへ入る。
土曜で昼食どきだというのに、客は僕ひとり。
不安を感じつつも、越前そばとソースかつ丼を注文。
そばはお店で手打ちしているのだろう、麺の味がしっかりしていてうまい。
ソースかつ丼は、有名店「ヨーロッパ軒」と比べるとお肉がペラペラながら、ソースの甘辛さと衣のサクサクさが絶妙だ。
すっかり福井を感じた後は、バスで「舟津口」の交差点へ移動し、旅開始。
前日の天気予報では傘マークがあったが、気持ちいいほど快晴である。
温泉街を抜け、北潟湖を右手に北上すると「吉崎別院」という大きなお寺が目にとまる。
というのも、お寺のまわりに露店が出ており、お祭りのような雰囲気を感じるためだ。
お寺の境内は思っていたより人が少なく、特にイベントごとは行われていない。
しかし脇の門を出てみると、住宅地の路上にたくさんの露店が並んでいる。
いわゆる「ものづくり市」と呼ばれる、さまざまなハンドメイドの商品を扱うマーケットの数々だ。
露店の数もさながら、作品の種類が多く、オリジナリティの強いものが目を引く。
個人的に「ものづくり市」が好きなのでじっくり見たいところだが、買って荷物を増やすわけにも行かず、泣く泣く通り過ぎるだけとなった。
さらに進んだところに「月うさぎの里」という建物があり、休憩がてら寄ってみる。
敷地内にはうさぎが放されており、触れたりエサを与えたりできる。
家族連れが多く、何とも平和な雰囲気が心地よい。
ただ、あまり動物が好きではないので、うさぎ自体には残念ながら癒やされなかった。
そこから川沿いの道を走る。
国道でも県道でもない細い道で、車が通らず快適である。
その代わり道路標識もないので、途中で左折しないといけないのに、どこで曲がればいいのかわからない。
スマホがあるので何とかなるが、ヘタすればとんでもない道に出てしまうところである。
県道へ合流し、少し進んだところに大きな土産屋があったので立ち寄る。
いつも旅で持参している塩を買うためだ。
今までいろんな地方で塩を買ったが、能登半島でとれた天然塩がいちばんおいしく好きなのだ。
狙いどおり、目的の塩を入手することができた。
レジで店員のおばちゃんが愛想よく、旅のことをいろいろ聞いてきてくれる。
キックボードの旅には興味を持ってくださり、他のお客さんが来るまで話し込む。
最後に、いくつかお菓子をおすそわけしてくれた。
宿に到着したのは、午後5時。
朝食付き・温泉つきで5,100円と格安だったのだが、部屋がめちゃくちゃタバコくさい!
今まで何度も喫煙ルームに泊まっているが、ここまで強烈なのははじめてだ。
今回の旅での不安要素は、前回同様タイヤの耐久性だ。
案の定、1日で2個も壊れてしまった。
とりあえず14個ものスペアを用意したが、このペースだと再びリタイアもありうる。
まぁ、すべて潰れたら前回みたいに電車旅を満喫すればいいんだし、と自分に言い聞かせて、今はキックボード旅を楽しむことに専念したい。
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