ホームへ
履歴書 ダイアリ 旅の足跡 日帰温泉 リンク 掲示板 チャット
||    ≪旅の足あとTOP ||         1日目    |    2日目    |    3日目    |    4日目    |    5日目    |    6日目    |    7日目        ||


キックボード紀伊半島一周    【5日目】
● 2011年5月3日(火) くもりのち雨 和歌山県那智勝浦町〜和歌山県すさみ町



縦長い岩が、海岸沿いにずらっと並ぶ、橋杭岩。
どうやってできたんだろ?本当に神秘的である。


本州最北端の地、潮岬灯台。地球の丸さを感じられるほど
水平線がワイドビューに眺められるのに、あいにくの悪天候。


広大な芝生公園に、センサーで童話が流れる銅像のある、
日本童謡の国。このご時世、無料開放してて元とれるのか?


世界で唯一の、エビとカニの水族館。建物の大きさを考え
たら、大阪の大型水族館のほうが、エビとカニの量多そう。
特に急ぐ理由はないのに、出発して3時間、休憩なしで走る。
その活力の源は、出発時にまた宿のおねえさんと話したこと、というのは、くだらないながらも本当である。
男というのは、それだけ単純なものなのである。

とはいえ、さすがに朝から山道続きだったので、バテる。
休憩先に選んだところは、「橋杭岩」が見える場所。

海岸に並行して、縦長の岩が40個ほど、一直線に整列している。
学校で、「隆起」やら「侵食」やらいう現象は習った。
しかし、目の前の現象がどうやってできたのかが、それらの知識ではまったく想像ができない。
純粋に神秘的な光景を、長めに休憩をとりながらじっくり鑑賞した。


お昼前に、串本町へ到着。
そのまま先を進んでもよかったのだが、あえて遠回りとなる、潮岬へと向かうことに。
ただこれが、とんでもない坂道!

バテバテになりながら、ようやくたどり着いたのが、本州最南端にそびえ建つ潮岬灯台。
しかし灯台のふもとへ行くには、途中から有料となっている。
観光を交えた旅、を心がけているとはいえ、ちょろっと風景を見るだけのために、お金を使いたくない。
空もくもっていて、たいした風景も見えないだろう・・・と、あっさり引き返すことに。


そこからは、比較的短いスパンで、上りと下りが連続する。
体力的にはしんどいながら、左手に見える海と岩の風景がきれいで、ずいぶん和まされる。
黒っぽい岩が棚のように平らに敷かれているさまは、このあたりでしか見たことがない。

途中、雨が降り出す。
そういえば、天気予報ではにわか雨の可能性があると言っていた。
ドライブインがあったので、ゆっくり雨がやむまで休憩。


夕方4時に、宿の近くへ到着。
そんな早くチェックインする必要もないし、近くを観光することに。
ふと目にとまったのが、「日本童謡の国」という看板。

広めの敷地に、いくつか銅像が建っている。
その銅像に近づくと、センサーが働き民謡が1曲流れる、というもの。
施設の維持だけでもお金がかかるだろうものを、駅もなく交通量もそうない場所で、よくも管理できるものだ。

ちなみに、敷地内に「エビとカニの水族館」なるものがある。
なんでも、エビとカニを専門とする水族館は、世界でもここだけらしい。
ただ、水族館内は有料だったので、諦めた。
おなかもすきそうだったし。


公園を出たところで、雨が本降りに。
念のため携帯電話で天気を確認すると、いつの間にやら予報が変わり、夕方から雨となっている。

とりあえず宿のすぐ近くに来たはいいが、集落に商店も食堂も、何もない。
小さい民宿に素泊まりで予約したので、もちろん今からごはんを注文するなんてことはできない。

さて、困った。
空腹感が強いので、どうしても食料にありつきたい。

そういえば、ここに来るまでに商店が1つあったが、30分以上も戻らないといけないし、峠を2つも越えないと行けない。
増してこんなどしゃぶりの中、わざわざ戻るか?
といって、先へ進んで店を探すにも、この先すぐに店が見つかるという保証はない。


葛藤の末、けっきょく商店へ引き戻すことに。
心を無にして、ひたすら走ることだけに集中し、商店へ到着。
一応食料はあるのだが・・・米とパンがない!
泣く泣く、カップラーメンとビールを購入。

ただ、商店のおっちゃんがキックボード旅に強く興味を抱いてくれたことが、唯一の救いである。
心地よい会話によって、再び宿へ戻る精神的なエネルギーを補給できた。


宿へ到着すると、何よりもまずビールを飲んだ。
一応ビールは、お風呂に入って夕食を広げてから、と決めていたのに。
のどがかわいたというより、緊迫した状況から開放されたという、安心感によるものだろう。

マナー違反で申し訳ないが、お湯は持参したアウトドア用コンロを、部屋で使ってわかした。
カップラーメンを食べた後は、トイレに行くこともおっくうに思えるくらい、ぐったり。

夕方の雨をしのいだ達成感よりも、明日はこの旅でいちばん距離が長いことに対する、不安感ばかりが頭をよぎる。


||    ≪旅の足あとTOP ||         1日目    |    2日目    |    3日目    |    4日目    |    5日目    |    6日目    |    7日目        ||