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ママチャリ四国一周    【5日目】
● 2005年5月4日(水) はれ 高知県土佐町〜高知県宿毛市 151.8km




四国に来て、はじめて本格的な峠越えができた、
「七子峠」。谷間から見える海が、とにかくきれい!


日本最後の清流と呼ばれる、四万十川の下流付近。新しい
橋をかけるとかで、この先河原に工事車両がたまっていた。


地図にもない休憩スポット「海の駅 あしずり」。昔は
フェリー港だったらしく、乗船用の鉄骨などが残る。


外見は廃屋、中はオーナー趣味の店といった雰囲気の、
「アサヒ健康ランド」。1泊1700円はめちゃくちゃ安い!

さすがに昨日は、寝つくまで時間がかかった。
やっとウトウトしたと思いきや、大型車が通るんで、その大きな音で寝るに寝れない。


午前5時に目覚め、雨が止んだことを確認しつつ、外があたたかくなるまで1時間ほど待った。
常設テントの下とはいえ、風で雨水がテントについてしまった。
テントから出て、まずそれをふき取る作業からはじめた。

すると、坂の下から自転車をこいでやって来る男の人がいた。
「とりあえず休ませてくれ」と、休憩所のベンチに腰をかけた。

話をすると、その人は50歳前の方で、自転車でお遍路をしているらしい。
お遍路というイメージとは思えない軽装で、どう見ても長距離サイクリストだ。
昔から自転車であちこち行っているとのことだ。
きっと僕も、20年後はこの人と同じことをしてるんだろうな。


男の人とお別れし、テントをふき終えたところで、テーブルとベンチをもとの位置に戻して出発。
出発していきなり、上り坂だ。
まぁ、上り坂の途中で寝てたんで、当然ではあるが。

めちゃくちゃ斜度があるわけではないが、長い上りが続き、体力を使った。
今回の旅で、はじめての峠越えだ。
時折山のすき間から見える谷と海の風景がものすごくきれいで、ヒーヒー言いながら見ていた。

ようやく峠の終着点「七子峠」を上りつめた。
普通、峠って越えたらすぐに下り坂が続いて、山中を猛スピードで走り抜けるのだが、ここは峠からの下りがなだらかで、普通に町が続いていた。
つい先ほどまでの山深い光景とあまりに違いすぎて、びっくりした。

太陽は山に隠れ、あたりは霧とも雲とも区別のできないもやでおおわれ、何とも幻想的だった。
ただ短パンで走るには、いささか寒すぎた。


朝食は、コンビニでカップラーメン。
昨日まではずっとうどんを続けていたのだが、そんなしょうもないこだわりは捨てた。
食事のときくらいは、好きなもの食べていいだろう。

午前中は何のトラブルもなく進み、午前11時に四万十川近くで昼食。
ここまでは最高に気分が良かったのだが、昼からはテンションが一気に下がった。

どうやらホームシックにかかったらしい。
今までの経験で行くと、1日目か2日目までにかかってしまい、それからふっきれるものだが、今回の旅では5日目からかかってしまった。
何だか走ってても、何のために走っているのかわからず、走ること自体が苦痛になってきた。

左手に断崖が続き、それが海のきれいさと絶妙に溶け合っている。
延々と続くこの絶景も、こんな気分では楽しむことができない。
何てもったいないことをしたのだろう。


さらに午後4時ごろから、空腹感に襲われた。
そのころ、まわりは田園だらけで食べ物屋さんが見当たらない。
追い討ちをかけるようにテンションが下がり、せっかくの田園の美しさすら、楽しめなかった。


ようやく食事にありつけたのが、午後6時。
おなかは満足できたが、またしても宿探しのリミット間近。
焦燥感が芽生えてきた。

一応今夜は、あらかじめ目星をつけていた健康ランドがある。
そっち方面へと進んでみた。

が、進むほどに民家や建物が減り、とても健康ランドがありそうな雰囲気ではない。
だいたい、普通24時間営業の健康ランドがあったら、看板の1つでもあっていいものだが、全く見当たらない。


何度も引き返したくなりつつ、とりあえずガマンの限界まで走ってみた。
そして気分的な限界に差し掛かったころ、ようやく健康ランドらしき建物が見えた。

・・・が、ペンキははがれまくって、見るからに廃屋だ。
まさか、つぶれてしまったか?
めまいがしそうになりつつも近づいてみると、どうやら無事営業しているようだ。


「アサヒ健康ランド」。
中はせまいながらも、思ったよりこぎれいだ。
昔の外車や軍服が展示されていて、オーナーさんの趣味が垣間見れた。
まわりはお遍路さんらしき人らもいるし、何とか安心して泊れそう。

3日ぶりのお風呂にも入れたし、今いるロビーの先には、照明が落とされて枕と毛布が常設された、仮眠室がある。
久しぶりに、何の心配もなくゆっくり眠れそうだ。


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