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東洋一の湧き水、柿田川湧水群。水の青さが
ほんのひととき猛暑を忘れさせてくれる。
箱根峠の回避路。ひたすら上り坂が続くも、
覚悟を決めていたためか、あまりしんどくない。
写真では伝わらないが、めっちゃくちゃ急勾配の下り坂。
下りなのに歩かないといけないので、もどかしい。
熱海の商店街は、観光客でごった返している。
久しぶりの人の群れに、少し安心感を覚える。
めちゃくちゃ近くで打ち上げられる花火。
ここまで旅をしてよかった、と心の底から思う。
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特に何があったわけでなく、特異な体質でもない。
にもかかわらず、午前2時にふと目覚めてから、何だかものすごく怖くなった。
旅をしていると、たま〜に起こる現象である。
こうなると、1時間は眠れなくなってしまう。
疲れているというのに。
昨日の早起きの教訓にならい、午前6時過ぎに出発。
しかし今日は朝から、無性に蒸し暑い。
湿度による暑さはどうにも避けようがない。
出発早々道に迷い、スマートフォンで軌道修正しながら進む。
路肩の狭い道に差しかかったとき、ふと海沿いを見ると、大きな堤防が目にうつる。
もしやと足を運ぶと、案の定、堤防の上が道になっていた。
車両は関係車両しか走れず、実質ジョギングやサイクリングする人だけの、歩行者天国となっている。
車を気にせず走れるというだけで、こうも快適なものか。
ただただ、だだっ広い砂浜と大海原が、視界に広がる。
風景が変わらないと飽きそうなものだが、むしろいつまでも走りたくなる。
堤防を降り、相変わらず狭い路肩の道を突き進んだところで、市街地へと差しかかる。
ひときわ大きな公園があったので、そこでひと休憩。
なんでも、「柿田川湧水群」という場所で、湧水の量が東洋一だそうな。
湧水は無料で見学ができ、円形の大きな穴から、ボコボコと沸いているのがわかる。
コバルトブルーの水と、そこに住む魚たちの光景に、自然の美しさを感じる。
見学の後は、ベンチでゆっくり休憩。
公園に自然が多いためか、めちゃくちゃ涼しい!
そこからは、ごく斜面がゆるいながらも、上り坂が続く。
この先、この旅いちばんの峠である。
地図をよくチェックし、峠に差しかかる直前のコンビニで、昼食を買う。
ここ数日続くパターンであるが、ごはんを食べるための日陰がない。
といって、日陰を探している間に峠に入ってしまいそうなので、道路の向かいにある大きな病院へ。
駐車場の一角が日陰になっているので、遠慮なく座り込む。
意外に人通りが多いながらも、ゆっくりと休憩をする。
いよいよ、峠に差しかかる。
箱根の回避路とはいえ、急坂がひたすら続く。
もちろん、ほとんど歩きながら進む。
暑くてしんどくはあるが、じゅうぶん覚悟していたので、それほど辛くはない。
ほとんど建物が見えない道をひたすら走り、体力の限界が近づいてきたところで、ガソリンスタンドを発見。
休憩するなら、ここしかない。
といっても、給油所で座ると迷惑だし危ないので、ガソリンスタンドの裏手へ。
「そこで何してる!」
休憩していると、ガソリンスタンドのオーナーと思われる人がやってきて、どなられた。
どうやら、不審者と間違えられたらしい。
まぁ、ある意味不審ではあるが・・・ナリを見て、不審かどうかくらいはわかりそうなものだが。
はじめはギクシャクしていたが、途中から和解。
再出発のときは、お互い手を振り合ってお別れをした。
トンネルを越えると、ようやく下り坂。
それが、ものすごく急な勾配である。
あまりに急すぎて、ほとんど歩いて下る。
といっても、道は狭く歩道がない。
カーブが多く車がそこそこ多いので、本当に怖い。
坂をかなり下ってあらわれた町は、日本有数の温泉地、熱海。
古めかしい町だというのに、人がやたら多い。
午後4時半という早い時間に、宿を見つけてチェックイン。
宿の両親が非常によい人で、旅の話にも食いついてくれて、非常に気持ちのよい接客をしてくれた。
チェックインのときに紹介されたのが、花火大会。
たまたま今日は、熱海の花火大会の開催日だそうな。
しかも、旅館に泊まっている人は、専用の場所が用意されているとのこと。
お風呂を済ませ、花火大会の前に軽く夜の町を散策。
射撃場やスマートボールなどの、レトロな温泉地名物をナマで拝めて、感激!
どこか小さな居酒屋で腹を満たそうとしたが、目移りばかりして、結局弁当屋の弁当を花火会場に持参。
花火は、30分くらいの短いもの。
しかしながら、港からすぐ近くの埠頭で打ち上げているので、めちゃくちゃ距離が近い!
視野いっぱいに広がる花火に、会場みんなが喝采。
ただただ感動。
旅をしていてよかった、と今回の旅で唯一、心の底から思える。
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