|
旅人の心をへし折る「全面通行止」のサイン。
素早い気持ちの切り替えとプラン変更が必要となる。
船が往来するたび回転する「廻旋橋」。
意外と知られていない、天橋立の名物。
股のぞきもいいけれど、砂州を歩いてもいい景色。
キックボードでは砂地を走れないのが残念。
|
昼前から雨が降る、と天気予報にあったので、早めに出発。
ぐるっと丹後半島をまわるべく、ひたすら海沿いの道を走る。
が、まさかの「通行止」の道路案内を見つける。
今回の旅において、丹後半島一周というのは、遠回りになってでも走りたいという、こだわりがあったのに。
とりあえず、ギリギリ走れるところまで行って、迂回するか?
とも思ったが、迂回ルートは思いっきり高原を通らないといけない。
キックボードをかついで山登りとなると、さすがに旅のコンセプト自体がおかしくなるし、おそらく楽しくない。
泣く泣く丹後半島一周は諦め、引き返して別ルートをとることに。
ちなみに、地図はコピーしたものを持参しているのだが、別ルート分のコピーがない。
なのでスマホを頼りに進むのだが、縮尺が変化するため、ある地点へ行くのに何キロあるかといった情報が判断できない。
文明の利器より、昔ながらのアナログな道具のほうが便利というのも、皮肉な話である。
なだらかな坂が続き、ちょっとした市街地となっている。
走りやすくはあるが、もともと丹後半島まわりの山道を覚悟していたためもの足りないのか、いまいち気分がのらない。
雨は、思っていたより早めの午前10時から降り始める。
小雨なのでレインコートは着なくていけるかな、と思いきや、徐々に雨が強くなり、結局着ることに。
昼食は、午前11時半に「餃子の王将」で。
日替わり定食は、思っていた以上に量が多く、食欲に自身のあるほうだが、苦戦する。
外は風雨が強いのでしばらく雨宿りしておきたいが、やがて昼食どきを迎え、どんどんお客さんが入ってくる。
さすがに長居できる雰囲気ではないので、おなかが落ち着いたころにお店を出る。
雨の中をひたすら進み、午後1時半には宿の近くへ到着。
雨をしのげる公園で休憩し、これからどうしようかと考えるうちに、いつしか1時間ほど眠ってしまう。
宿のまわりにスーパーがないので、いったん宿を通り過ぎ、15分ほど進んだ場所にあるスーパーで夕食の買い出し。
何だかんだで品定めしているうちに時間は過ぎ、チェックインの受け付けが始まる午後3時を少し過ぎた時間に、宿へ到着。
温泉宿というのがありがたく、まずは1時間ゆっくり入る。
湯上がりのポカポカがなかなか引かず、いいお湯であることがわかる。
しっかり湯上がりの休憩をしたところで、外を散策する。
宿のすぐ目の前は、日本三景の1つでもある「天橋立」。
しかし時間が遅いためおみやげ屋はいずれも閉まっており、観光客もまばら。
変に人でごった返すより、このくらいのほうが好きに動けて、ありがたい。
天橋立といえば、小高い丘から股のぞきして見る、というのが本来の観光のしかたである。
が、松林となった砂州を歩いたり、近くの大きな寺「知恩寺」を見るだけでも、じゅうぶん楽しい。
宿に帰ってからは、さらに温泉に入り、しこたまお酒を飲む。
旅の最終日を目前とした、ひと足お先の打ち上げである。
|
|
|